#踊りませんか?
煌びやかな部屋の中で、優雅な音楽がはね回る。
紳士淑女は音楽に身を委ね、上品に踊る。
その中に一際、華やかなカップルがいた。
どちらも美形な方たちだ。
話によるとどちらも大国の御子息、御息女らしい。
それを遠巻きで見る私は、壁際に突っ立っている。
所謂、【壁の花】と言うやつだ。
「はぁ……」
なんとも憂鬱である。そして惨めである。
『すみません、ご令嬢。もしよければ私と踊っていただけませんか?』
「……」
『私も先程まで【壁のしみ】だったのです。その中で会場を見回すと、美しい貴方が立っていた。私は是非とも貴方と踊りたい。』
「同情……などでは無いのですね?」
『えぇ、そのつもりは毛頭ない。
美しく可憐なご令嬢、私の手を取って頂けますか?』
#巡り会えたら
巡り逢ひて見しや
それとも分かぬ間に
雲隠れにし夜半の月かな
夢の中で会った貴方。
誰か分からないまま、
雲に隠れる月のように消えてしまった。
もしかしたら、この世界のどこかで
会えるかもしれない。
もし会えたなら、伝えたい、、、
『ありがとう』
#たそがれ
秋の夕暮れ
鮮やかなオレンジ色が印象的で
どことなく寂しさがある
でも、その寂しさを埋めるために
この空を見る
あの子は今元気でいるのかな、、、?
# 本気の恋
今まで誰かを好きになるなんてこと普通にしてきた
誰かのことを好きになって
その人に尽くして、たまに喧嘩して
結局、価値観が合わなかったり
時間に押しつぶされたり、板挟みにあったり
そんな風に恋をしてきた
でもそれって本気の恋なんだろうか
好きって気持ちはあったし
自分なりに大事にしていたと思う
でも本気の恋ってただ想うだけじゃなくて
どんなことがあっても
乗り越えられる恋のことなんじゃない?
#海へ
青空、白い砂浜、広くて真っ青な海
これが一般的な海のイメージ
でも僕の海のイメージは
少し灰色が目立つ雲、白と灰色が混ざった砂浜
広くて少し緑混じった海
それはあの子と行った海の景色だった
またもう一度、行けるのなら君と一緒に行きたいな