【まだ知らない君】
君と出逢うのは今から100年後の未来。
人類は永く生きる遺伝子を手に入れ好きな見た目年齢を停められることに成功。
それはこの世界の秩序を乱すことになった。
地球上には貧困の差が明らかに広がり、選ばれたものだけが永く生きる遺伝子を相続し、未来ではそういった者達で少しずつ失われつつあった秩序を修正し始めた。
君はまだ知らない。だって君は命を繋ぐため現在(いま)はまだ眠り続けたまま。
100年後の医療でしか君の治療は行えなかった。
そんな中で僕は君と出逢う。君は眠り続けたまま。だけど、僕が君の治療に携わる内に僕は君に惹かれていった。君が目を覚ますのはまだ先の未来。君はまだ知らない。僕達が恋に落ちるまでの物語を。
【日陰】
木とかの木陰、縁側の日陰そういとこで寝そべったり、本を読んだり、何かするのは何であんなに気持ちが良いのか。
【帽子かぶって】
似合う人なら良いけど、私はかぶったら最悪になる。
【小さな勇気】
私が好きなのも、触れて欲しいのも、
あなただけ
あなただけが私の世界
そう言えたら、どんなにいいだろう。
この胸の苦しみからも解放されるの?
【わぁ!】3
「わぁ!」
「いてててっ!
もう急に終わるなら終わるって教えてよね!」
無重力の世界が終わって私は新しい部屋に着いた。というより落ちた。
何というか、
「独創的?子供部屋かしら?」
床一面にはブリキのおもちゃやら積み木、ぬいぐるみがざっくばらんに散らばっている。
さっきまで子供が遊んでいたみたいな。
「さて、ウサギは何処に行ったのかしら?」
確かにウサギはここに落ちたはず。
あの通りに他の抜け道があったら別だけど…
ガサッ
「!」
音のした方へ顔を向ける。何かがすり抜けていったようだ。私はそちらに恐る恐る近づいていく。
「えいっ!…あら?」
カーテンをめくったその場所は。
「壁?」
真っ白な壁しかなかった。
「どういうこと?」
私はペタペタと壁を触ったり眺めたりしてみたけどやっぱり壁はただの壁でしかなかった。
「うーん…ん?」
良く見ればしたの本当にしたの方に小さなカーテンが掛かっていた。
これは?
私はしゃがみこんでそれをめくった。
すると。