11/12/2024, 10:06:10 AM
25. スリル
指揮台と舞台の縁の間を通るとき、毎回落ちるんじゃないかと思う
11/10/2024, 12:03:05 PM
24. ススキ
月曜日、文化の日の振替休日に山とも呼べない森を不慣れながらも歩いてきた。眺望の良い場所に出たときに、ふと、見渡せる景色よりも目の前で揺れるすすきへ注意が移った。今年は秋という秋を感じなかったものだから、感激してしまったのだ。やってみないと気づかない豊かさがあるのだなと思いながら、深みを目指して再び歩き出した。
11/10/2024, 8:34:12 AM
23. 脳裏
身体はこれ程にちっぽけな存在だというのに、脳裏はどこまでも続いていく気がする。知覚できる範囲や感情の生じる範囲、想像や表現できる範囲にも。そしてこれからも広がったり形を変えたりするのだろう。
11/8/2024, 1:21:32 PM
22. 意味がないこと
意味がないほうが気楽だ。この文章も然り、意味はないままに書いている。もし意味があるものであれば、どのみち後から付いてくるだろう。
意味がなくてもやってみれば骨格が現れる。忘れた頃にふと思い出したら甘い綿が付いているかもしれない。そんな無責任な期待に任せて、綿菓子の木の棒携えて歩き回っている。
11/6/2024, 8:53:07 AM
21. 一筋の光
高揚の中一呼吸すると、口角を上げ胸を張って歩き出す。あたたかな光と期待に包まれ一礼すると、静寂と暗がりが訪れる。一条の光がこちらを照らす。見渡す限りの視線が静かに一点に刺さる。ずっと恐れていた、しかし夢に見た瞬間。頭の中で一音目を鳴らす。さあ、始めよう。