明日に向かって歩く、でも
毎日のように
明日に向かって
僕たちは歩く。
でもふとした時
楽しかったあの頃に
戻りたいと強く
思ってしまう。
どんなに願っても
どれだけ想っても、
僕たちはただ
明日に向かって
歩くしかないんだ。
ただひとりの君へ
ねぇ寂しくないの?
そう尋ねても独りが楽だからって。
窓の傍で読書している君は
何処か虚しさを感じさせた。
平気そうなふりしてても
本当の気持ちを悟られないよう
君は隠したがる。
本当は隣にいて欲しい癖に。
手のひらの宇宙
可能性を奇跡を
この手に握りしめて。
目を閉じれば不思議なことに
頭の中で花が咲く。
宇宙はもっと広い。
宇宙と比べるとこの手のひらは
ちっぽけな存在かもしれない。
けれどこの自分の手のひらで
あなたの花を咲かせたい。
セーター
──ホーホケキョホーホケキョ
カーテンの隙間から差し込む光と
聞き慣れない鳥のさえずりで
ふと目が覚めた。
「んー…よく寝た。もうこんな季節かぁ」
朝から多く走ってる車
遠くから聴こえるウグイスの鳴き声
窓から眺めていては増えていく人々。
今日は気温は低いけど日差しが暖かい。
10年ぶりに会う約束をしたお友達と
ちょっと小さいけれどお洒落な店へ
手作りのスイーツを買いに行く。
遠足に行く前日の子供のように
どこに行こうか?何を着ていこうか?
とワクワクな気持ちと10年ぶりに
お友達と会うのでちょっぴり不安もある。
この日に着ようと決めていた
私の大好きな色、薄ピンク色のセーターと
丁寧に三つ編みしてから
ポニーテールと組み合わせて、
日が差しているのでお気に入りの帽子。
10年前のアルバムを眺めながら
コーヒーを飲んでは
どんな大人になったのか期待を膨らませ
小走りで玄関を出た。
切符を購入しバスに乗り
待ち合わせ場所に移動する。
待ち合わせ場所に着き、
久しぶりにお友達と顔を合わせた私。
「ゆーちゃん久しぶり!
え、もしかして……笑?」
私とお友達は声に出して笑った。
だって、本当に仲良しだと思えたから。
──このセーターは二人のお気に入り。
何年経ってもこの思い出は
ずっとずっと心に残り続ける。
微熱
───3泊4日の修学旅行。
今日は京都で八ツ橋工場を見学する予定がある。
ガタンガタンと揺れるバスの中で
僕は考え事をしていた。
独りぼっちだし友達1人も居ない、
先生に誰かと班を組めって言われても
引き籠もりだった僕にはハードルが高すぎる。
お降りの際は、バスが止まってから────
アナウンスが聞こえバスを降り
僕たちは八ツ橋工場へ移動した。
工場で働く人の話を長々と聞いては
見学するために班を組むことになった。
「ど、どうしよう…」
不安でたまらなかった僕は
仮病を使おうかな…と迷っていた時、
後ろから透き通ったような声が聞こえた。
「ねぇ、良かったら私と班組まない?」
「え…いや、あっ、、えっと…ごめん!」
まさか声をかけられるなんて…
しかも僕が気になってる女の子。
前に教室の掃除をサボってる人達の代わりに
綺麗に丁寧に掃除をしているのを見た時から
教室で視線を追うようになって…
君に恋した女の子と話せる機会なんて無いのに
僕はドキドキして思わず逃げてしまった。
仮病を使い、見学を休んでしまった僕は
逃げてしまった罪悪感と
誘おうとしてくれた彼女の気持ちが嬉しくて
ちょっとだけ、にやけた。
───数十分後、彼女の班が見学が終わり
休憩時間になった。
「大丈夫?具合悪かったんだね、
誘ってごめん!」
振り向くと君が不安そうにしていた。
仮病を使って休んだので心配されたけれど
勇気を出して今度こそ…と返事をした。
「あ、ありがとう!」
君は綺麗な笑顔をして僕の頭に触れた。
この時初めて勇気を出す事が
こんなに嬉しいなんて知った。
それと同時に彼女の手に触れたからか
僕の顔は熱くなっていた。
これは微熱だ、照れてない。
そう自分に言い聞かせた。
───これは微熱だと願って。