8/7/2023, 10:24:43 AM
『最初から決まっていた』 No.113
この場所
この両親のもと
この性別で
この体重で
この身長で
この声で
この性格で
この画力で
この才能で
生まれることは
決まっていた。
きみとであうこともね。
8/6/2023, 1:15:08 PM
『太陽』 No.112
君の その
太陽みたいにあたたかな手を
もっとにぎっていたかったな
君の光り輝く笑顔と
花みたいに可愛く笑うその姿
僕には眩しすぎたかな
もっと もっと
そばにいられなくてごめんね
8/4/2023, 10:29:16 AM
『つまらないことでも』 No.111
つまらないことでも
私は笑っていないといけない
手足を吊られ
作られた笑顔と
何も感じない
痛みさえも分からないこのカラダで
たくさんの人に見物にされ
みんなの前でじっとしていないと
気味悪がるがられる
つまらないな
なんで人形に生まれたんだろ
8/3/2023, 11:20:15 AM
『目が覚めるまでに』 No.110
目が覚めるまでに
あなたがそこに帰ってきて欲しい
目が覚めるまでに
あなたにそこで笑っていて欲しい
目が覚めるまでに
あなたが頭を撫でていて欲しい
どうして
どうして私をおいていっちゃったの?
お母さん
8/2/2023, 10:35:50 AM
『病室』 No.109
夜の病室でひとり
窓の外を見ていた
ぎんいろの優しい月光が
霧のように揺れるカーテンを通り抜け
ベッドへ降り注ぐ
月光の差すところへ
試しに手をあててみても
暖かくは、なかった