神様が舞い降りてきて、こう言った。…
…
君は 今 幸せかい？
今までで 一番 幸せだった事を ちゃんと
覚えているかい？
過ぎた事を 思い出として きちんと
胸の中に 大切に しまっているかい？
何を
誰を
どれを
示しているのか 試すような問いかけ
解っているよ
大丈夫
解っている
いつか この身が朽ちて目に見えなくなっても
覚えておくよ
掌から 様々な大切な思い出が砂のように
こぼれていったとしても
その時まで 抱えていた 想いは
忘れないよ
形あるものは いつか壊れてしまう事を
知っているのに
まだ 大丈夫だ
まだ その時じゃない と まるで
自分がこの世界から 居なくなることなんて
これっぽっちも 現実的に 受け止めていない
そういうところが ある
なんて 愚かなんだ
命あるもの いつかは 途絶えるんだ
そこに居た その事実が 次第に風化されてしまう
忘れられたら もう 何も無い
ゼロになるだけ
神様が舞い降りてきて、言うのは
今を 大事にしなさい
当たり前が そうではないんだよ と
確かめるために きっと 囁いているんだと
思う
誰かに ずっと思ってもらえる人に…
そばに居なくても 忘れられない人になれるように
問いかけに
そう 答えたい…
*読んで下さり ありがとうございます*
誰かのためになるならば…
…
トイレの洗面台で手を洗った後に 水滴を拭く
エレベーターの開くボタンを 押しておく
こちらに 乗ろうと向かっている人に対して
スーパーのかごからリュックに詰めて
なかなか背負えないの所に 手を貸す
床に散らばった小銭を 一緒に拾う
道を聞かれたら 解りやすく説明する
誰かがクシャミをしたら Bless Youと呟く
花壇に水を あげる
花瓶の水を 取り替える
暑そうに寝ていたら 団扇で仰ぐ
辛そうにしていたら
悲しそうにしていたら
我慢しているように見えたなら
そっと 声をかける
泣いていたら
泣かないでとは言わずに
泣いてもいいんだよ と伝わるように
この人の 味方になってあげたいと 思う
日々の何気ない小さな事にも
目を配り 気を配り フッと出現 サッと消える
そんなふうに 過ごしていけたら
きっと
誰かのためになるんじゃないかな と思っている
誰かのためになるならば と
出来ることを 惜しまないで いこうと思う
恩着せがましくなく
フッと
サッと ね…
*読んで下さり ありがとうございます*
鳥かご…
…
ここではないどこかへ
もしかしたら この世界は目に見えない
大きな鳥かごの中で 暮らしているのかもしれない
このままでいい
ここにずっととどまっていたい
でも
別の世界への 憧れは 決して消えることもない
地球をすっぽりと 覆いかぶさるような鳥かご
生活している地域毎に包まれる鳥かご
小さく小さく丸めていくと
宇宙から見たら まるで 米粒のような
自分が入っている 鳥かご
自分だけの世界から 出てみたい
誰にも支配されず 自由に 自分の考えで
束縛もされず 指摘もされず
気にせず 何処へでも
もっと 今より遠い場所へ
そう 願うのは自由だ
かごから出られないなんて 嘘だ
そんなに頑丈なかごじゃないよ
内側へ とにかく内側に向かって 縮こまって
出ようとしない心が かごを頑丈にしているんだよ
出てみようよ
一生に一度だけでもいいから
一歩踏み出せば きっと何かが変わる
何かを掴む 何かを感じ取れる 何かを知れる
かごの隙間から そっと覗いてみるより
開放感を 手にしようよ
出てみて 今出た その鳥かごを
振り返って 見てみようよ
たぶん 出た先は そんなに 悪くないよ
思いっきり 大きく羽を伸ばしたって
誰にも 咎められないんだから
行くよ ほら
*読んで下さり ありがとうございます*
友情…
…
それは 気持ち次第なんじゃないだろうか
こちら側が どう思っているか
相手が どう思って接してくれているか
そこを 見極めないと 付き合うのって
とても 難しい
それが
同性同士の友情にしても
異性との友情にしても
年齢差がある友情にしても
顔しか知らない 名前も知らない友情にしても
そこに ちゃんと 友としての線をひいているか
友として 尊敬しているか
友として 支えたいと思っているか
友として ここで別れても また いつか
会えることを願っても いいか
友として 抱きしめることが出来るか
友として 生涯 忘れる事など出来ぬ存在か
もし 相手に何かあった時
自分の事を ちゃんと 友として認められているか
友ではなく 知人と言われたら…
それは もう 今まで培ってきたものが
崩壊する音を 心で聞かなければならないな
残念
お互いがお互いを 大切に大事にしている
ずっとこれからも していける
そんな不透明で 不確かな 目に見えない儚い
ものだけれど
私はね 大事にしていくよ
出会った喜びと同じくらい
この 友情を いつまでも 守りたい
解ってるのかなぁ…
伝わってるのかなぁ…
それでも まぁ いいや
*読んで下さり ありがとうございます*
花咲いて…
…
どの花が 咲いた
何処の場所で 咲いた
誰と一緒に 咲いた
誰かに何かを言われて 咲いた
背中を押されて 咲いた
覚悟を決めて 咲いた
花のような人
ただ そこにいるだけで パッと明るくなる
空気が 変わる
笑顔が 増える
喧嘩が 止まる
魔法みたいな 花のような人
いつもそうだとは限らないのに
その人さえいれば と期待される
暗黙の了解
空気が重い
雰囲気が悪い
ほら あの人 呼んできて
とりあえず場の様子を変えたい
とりあえず明るくなれば
とりあえず 呼べば何とかなるだろう
とりあえずの 人
いい加減だな
適当すぎるな
とりあえず と言っていいのは
居酒屋での とりあえずビールで だけだよ
軽んじてるな
やめろやめろ
相手に するんじゃない
あなたが 心の底から楽しんで
たったひとりのあの人の役に立ちたいと思う時が
出番だよ
そこだけで あなたは
花を咲かせればいいんだから
それを解っている人にだけ 伝わる
本当の
花咲いて 見せるその笑顔を
*読んで下さり ありがとうございます*