1/22/2023, 3:45:40 PM
指の隙間から覗いたくらいの未来から、君がどんな子供を孕むのだろうと考える
ぺたんこの腹がぽこっと膨らむのは多分少し不愉快で、でもやっぱりきれいなんだろうと
そう思うだけにして、ひだりの薬指の第二関節をゆっくりとなぞった
1/22/2023, 6:13:35 AM
バレンタインチョコレートを選ぶとき、そこに行きつくまでの喜びと
その中に詰め込まれたかわいらしさと甘さと、出しゃばり過ぎない上品さと
色たっぷりの缶かんのふくりと膨らんだところから溢れる角のない温かさが嬉しい
1/20/2023, 12:49:20 PM
あなたの首にまわした手のひらには、生命線が彫られていて、そこから心臓が蠢いている
その線をぷちりと断つこともないままに、ステンドグラスの落す陽にうとうととして
あたしはそうやって無駄に死にきれないあたしが嫌い
1/18/2023, 2:15:17 PM
そのやけに重怠くてひんやりとしている黒と青とを、掬い集めて絡めて
泡をこぼすまでに煮詰められたインクは焦げ付く前に冷え
とろとろと、それはわたしのひらかれた瞼の隙間に、注ぎこまれる
天井と濃い黒の境目があやふやになる、わたしは重たい夜が好き
1/16/2023, 2:00:29 PM
君のことを忘れることを諦めたその日に
床に向かって伸びている脚が身体がひどくアンバランスにみえた
耳たぶの腫れがひいた、ふと、ここに重たいものをぶら下げてみたくなった