ぺんぎん

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9/3/2022, 1:58:26 PM

君が好きなら私も好き、結構従順でしょう
足枷の如くピアス、私の耳朶はいつだって重たい
胃を擽るカフェオレの雨粒、ほらこれは君が美味しいって言うから
些細でもひとかけらでも、君の一部分が私で満ちていればいい
冷えたカップは皮膚を温く湿らせた、まるで何も知らないような様子で

8/31/2022, 1:42:29 PM

私、君の愛情に飢えているの、もう独りきりで、2人きりを壊して
馬鹿になって強請る私を横目に君はなんで笑った
ライターで炙られた皮膚にぞくぞくと撫で回す鈍い痛み
いっそ不完全燃焼の愛情、ときどき心臓に甘い飴を与えるの卑怯者

8/30/2022, 1:55:22 PM

香水が捨てられないの、君とおんなじフレーバー、琥珀色
噎せ返るような匂いの癖にへんに優しいの、私はまた君に包まって泣いていた

8/30/2022, 12:23:27 PM

失恋したらその髪を頂戴よ、突き返された愛情とおんなじくらいの
君の眦に泣き跡が染みていたのが憎らしくて、苦しくって痛くて
君の内蔵やら身体やら空っぽになったあとに呼んだくせに、卑怯なくせに、怯んでるの
君に刻み込まれた人、傷を残した人、ひとりひとり呪ってやりたいくらいなの
忘れてしまえよ、今宵くらいは哀れな罰を
嫌になったらその切れ味のいい鋏でばっさり断ってしまえばいいんだ

8/29/2022, 12:58:52 PM

まず花瓶が割れて、錆びれた水がいまにもテーブルを濡らすのを
あまりに奇麗な欠片と泡、どんどん萎れていく花を私は、ただ憎んでいるの
乾いた空気がうとうと微睡む、君はとっくに腐っちまって消えちまって
僅かに残った憎しみで爪を噛んで、ざらざらの指で頬を引っ掻いた
燃え殻もからからに乾いてしまって、君の跡ひとつ残っていなくて

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