いつしかの夢でみた花畑。
色とりどりの花が咲いて
そこには蝶が舞って
そよ風が髪の毛を揺らしていたような気がする。
春の花も夏の草も秋の匂いも冬の雪もあって、
すごく綺麗だったような気がする。
実際にはない景色でも、叶わない場所だとしても僕は。
「いつかしにたえるならあの花畑がいい」
花畑
明け方の5時。
ざあざあとした雨の音で目が覚めた。
夏の終わりの雨は朝から夜まで降り続けて、僕の心にも雲をかけるかのようだった。
全てがしっとりとしていて、気持ちの悪さを気にしないようにしながら制服に袖を通す。予備の靴下もしっかり持ってから。家に鍵をかけて、駅まではしっかり降っていたけれど。
学校の最寄りの地下鉄。傘をさす用意をしながら階段を登って地上に出ると。
そこではもう雨はやんで。きらきらした朝だったよ。
空が泣く
君の返信は不定期で、すっごく適当で。
私がモヤモヤするのとかもきっと楽しんでるんだろうなって。
そんなの関係ないって受け止めて、楽になれるのが一番いいんだけど。そんなのわかってるけど。
まるで私だけ好きでいるみたいで。不安になるのは変なことかな…それでも待ち続けてしまうの。
君からのLINE
筆を一つ。手に持って、水を含ませて。
穂先に化粧をして、すーっと。線を引く。
引いた線ひとつひとつが群れを成して、なにかを構成する。
ひとつひとつ色が違う。
どんなに後から黒く塗りつぶしても。全てが生きていて。
選んだ色が、選択が、感情が、私を構成して離さない。
たくさんの色を持って、私は生きる。
命が燃え尽きるまで
なんとなく眠れなくて、なんとなく泣けてきて。
辛いことがあったわけじゃないのに、悲しいわけでもないのに
どうしたってぽたぽた。ぽたぽた。
気づけばもう、深夜よじ。
あくびをひとつして、眠いけどねむくない。
私の感情なんて関係なく
時はながれるし、季節はめぐって、太陽はのぼる。
そんなことを考えながら過ごす夜明け前。
きっと明日には、みんな忘れてるよ。
夜明け前