鏡の中の自分はいつでも素直、
私が私じゃないみたい。
鏡の中の自分と入れ替われたらどんなに楽なんだろうなーとか、ふざけたことを考えていた。
__翌日__
『ねぇねぇ!鏡の中の自分と入れ替われる方法知ってる!?』
『あ!知ってるよ!!いまめっちゃ話題だよね!』
『私やってみようと思うんだけど、どう思う、?』
『ちょっと怖いけどやってみたいよねわかる笑笑』
クラスの女子がが話していた会話がちょこっと聞こえてきた。
(鏡の中の自分と入れ替われる?そんな方法あるはず....ないよね..)
私は咄嗟にスマホを取り出して調べてみた。
・鏡の前に立って、目を瞑り「鏡よ鏡」と3回唱えること。
・入れ替わりたい期間を明確に伝えること。
※入れ替わりたい期間の最終日まで布をかけるなどして鏡を絶対に見ないこと。
・入れ替わりたい期間の最終日の12時間以内に鏡の前に立ち、「鏡よ鏡」と3回唱え、入れ替わって頂きありがとうございます。と感謝の言葉を述べること。
(わぁ、ほんとに入れ替われちゃうんだ......)
鏡の中の自分はいつでも素直、
私が私じゃないみたい。
鏡の中へ入って行った自分は今頃苦労してるかな...笑
眠りにつく前に私はあの人のことを考える
今日も夢に出てくれないかな、明日も会えるかな話せるかな、
自分でも女々しいなとつくづく思う。
でもこんな時間も楽しくて好き。
もしかしたら相手も私のこと考えているかも!とかそんなはずも無いのにそんなこと考えたりしちゃって、
考えれば考えるほど寂しくなって連絡したくなるけど時間も時間
恋に落ちた私は眠りに落ちる___________
終礼後、私は真っ先に教室を飛び出して4階の音楽室へ向かう。
私の大好きな場所、
ガチャガチャ
「...........はぁ、」
走ってきたからか、息切れしている
私が音楽室に来る理由は単に教室の居心地が悪いから。
私の大好きな楽器と、大好きな音楽と、大好きな仲間
音楽室に来れば好きなものを一気に取り込める。
これほど至福なものは無い。
『あ、お疲れ。早いね笑』
「はっ!!お疲れ様です!!」
『笑笑今日自主練だってさ、先生出張〜』
「はぁ、合奏ないのかー、」
『だいぶ疲れてるね笑今日はやめといたら??』
(はー、みんなにこうやって優しくしてるんだろうなー、つら。)
「いや!やります。」
『俺も今日は来ただけだからみんな来たらちょっと雑談しようよ』
彼の一言で私の心は高鳴る。
この為に放課後音楽室に来てると言っても過言では無い、、
いつかこの気持ちも音楽室に来てる本当の理由もバレちゃうかな。
「ねぇ!いたよ!」
そう言われて私はハッとする、
「たくやくん!いたよ!いいの?話しかけなくて」
『いや、、勇気ないよ、あの人彼女いるし、、』
「もー、いつもそんなこと言って!
話しかけるのはタダでしょっ!はい立って!行ってこーい!」
そう言われて私は背中を押された
飛び出て来た私に彼は当然驚愕。
(ももかのバカ!!!!)
『ご、ごめん。おはよっ、!』
“笑笑おはよう。大丈夫?”
そんな言葉が天から降ってきた様な気がした。
(私のココロは飛んで跳ねて回ってオドッテいる。鼓動は早まる一方だ)
『う、うん。大丈夫!ちょっと転びかけただけ、』
“そっか、大丈夫なら良かった。”
そう言うと彼は友人と去ってしまった。
「ふふよかったね、話せて」
『ほんと、、ももかがいなかったら絶対話しかけられてなかったよ、ありがとう。』
「うちのおかげだね〜笑 うち恋のキューピットかもっ!笑」
『そうかもね笑笑』
.......まぁ、たくやくんと付き合ってるのうちだけど、笑笑
うち優しいし?もう少しだけ夢見させてあげるかーー
力を込めて
私は息を吸った パーーーッ。
「はぁ、先輩みたいにブレない音が出せたらいいのにな....」
と、私は思わず零してしまった。
すると先輩が
「大丈夫だよ笑そんな焦らないでゆっくり一緒にがんばろう?」
はぁ、先輩はなんて優しいんだろうな。
先輩のこの無意識な優しさが私の心を埋めていく
私、やっぱり先輩が好きだ。