#静かな終わり
赤い糸が、切れた
あの人の物が、私の部屋から無くなった
あの人と会うことが、無くなった
ただ、それだけ
何も変わらない生活
何も変わらない日々
なのに、どうしてこんなに虚しいの?
...そんなある時、あの人と一緒に行った
二つのブランコがある公園に通りかかった
そこで、気づいてしまった
嗚呼、もうあの人には会えないんだ
もう、あの人の温もりに触れられないんだ
その瞬間、私の中で何かが爆発した
...静かな終わりは、唐突に決壊した
気が付いた時には、もう遅い
#心の旅路
終わりなどない
どんな事でも、それはあまり変わらないと思う
だって終わりに辿り着く度に、また“次”が見えてくる
...限界だ、と言った
とうの昔に、身体は限界だと叫んでいる
事実、これで終わりだと思っていた
だが、周りと、私の目は、また次を見ている
もっと、もっと、もっと良いものを
ただ、がむしゃらに
...誰かが、言った
体には寿命があれど
何かを想像し、求める想いは潰えないのだと
きっと、その求める心は、知らずに周りを喜ばせる
...心の旅路は終わりを知らず
今日も、自分と誰かの次に進み続けている
#凍てつく鏡
顔が写っている
一言で言うのなら、酷い顔だ
どうしてそんな顔をしているの?
何が貴方をそうさせているの?
問い掛けても、返事はない
...一度、触れてみる
酷く、冷たい
だが、どこか心地い
頭が冴える、返事のない理由がわかる
だって、これは”私”なのだから
だって、理由はハッキリしているのだから
もう、自分で言い聞かせないと分からない
分からなく、なってしまった
...嘘で塗り固めた私の心を
凍てつく鏡は、ただ綺麗に写していた
#雪明かりの夜
赤鼻のトナカイと共に、赤服の老人が仕事を終えた後。
華やかなイルミネーションはなりを潜め
暖かな光が辺りを照らす
イルミネーションが、彼等を出迎える道標なら
今の光は、彼等を送り出す道標だろう
今日もまた、雪明かりの夜が彼等、そしてこの地を暖かに見送っている。
#祈りを捧げて
世界平和を願う心は、何処か他人事。
君の隣に居ることに、幸せを感じてしまうから。
壮大な願いに、想いを馳せられないのだろうか。
...ふと視線をズラせば、そこには君がいる
だから、込めよう
この想いの欠片が、誰かに届く様に
今はただ、祈りを捧げて