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12/24/2025, 2:22:37 PM

#遠い日の温もり

忘れていたのかもしれない
電車に揺られ数時間。ゆるりと懐かしい景色になっていく窓を眺めながら、ふとそう思った。

何もせず、ただこうしてボーッと景色を眺め、その場の心地よい日差しと、周りの音に身を委ねる。

今もほら、到着を知らせる、人の声の車内アナウンスが聞こえてきた。

...昔はそう言う時間が好きだったはずなのに。

輝くビルの光に慣れ、汗をかくからと日陰を選び、昼夜問わず人混みに揉まれ。

何時しか、”好きな事をしていた自分“を忘れてしまっていたのかもしれない。
...だから、ここに戻ってくるよう言われたのかもしれない。

電車がブレーキの音と共に止まり、そのまま屋根も壁もない乗り場に降りる。

切符を渡し、先程からチラチラ見えていた、これまた懐かしい背中に声を掛ける。


「母さん、ただいま」


忘れていた分まで、これから懐かしさを辿っていこう。
随分デカくなってしまった身体を包む、遠い日の温もりは、今も尚変わらなかった。