蓮池

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7/14/2023, 5:04:28 AM

優越感、劣等感

私のほうが可愛いでしょう?
私のほうが優秀でしょう?
あの子よりも、あの子よりも、あの子よりも。
私のほうが勝ってるでしょう?

足りない。
まだ足りない。
もっと私を見て、私を褒めて、私を認めて、私が必要だと言って。

「みて、じょうずにできたの!」
歪な折り鶴を、まるで宝物のように見せてきたのはあの日の幼いわたし。
ヨレヨレで、折り目だって揃ってない。
誰が見たって不格好なその鶴は、だけどあの時のわたしが一番丁寧に作ったものだった。

こんなもの。
そう言ってはたき落とそうとした私を、幼いわたしはキラキラとした笑顔で見上げた。
振り上げた手をそっと、彼女の小さな手に添えた。
「とても素敵ね」
「ありがとう!」
幸せそうに喜ぶ彼女に、胸か温かなもので満ちていく。
わたしは、私に認めてほしかったんだね。
不細工でバランスの偏った折り鶴は、何よりも美しいものに見えた。

7/12/2023, 1:50:13 PM

これまでずっと

これまでずっと好きだった。
これからはずっと、愛してるを言わせて。

7/11/2023, 10:31:26 PM

1件のLINE


始まりは僕からのLINEだったね。
ずっと画面を見ながら頭を悩ませた。
君になんて言おう、なんて言えば君は頷いてくれるだろう。
悩んで悩んで、結局打ち込んだ文字はあなたが好きだという
シンプルな文字。
返事が来るまでずっとドキドキしてた。
そして君からの返事に飛び上がって喜んだ。

終わりは君からの1件のLINE。
君の心が離れていることに気付いてはいたけれど、
形にしてみるとこんなにも悲しいものなんだね。
なにが悪かったのかな。
どうすれば良かったのかな。
未練がましい文字の羅列を全て削除した。
僕は一言、君へ送った。
僕の重い心を乗せて、電波は軽やかに彼女の元へ飛んでいく。
指先一つの、君と僕の物語でした。

7/10/2023, 2:08:43 PM

目が覚めると

目が覚めると、そこに見えるのは私の姿だろうか。
それとも優雅に舞う蝶の姿だろうか。

彼はどちらを望んだのだろう。
私はどちらを望むのだろう。
今のところ、答えはまだ出ない。

7/9/2023, 1:42:19 PM

私の当たり前

朝が苦手な私と、得意な君。
朝ごはんは食べない私と、しっかり食べる君。
着る服を用意している私と、なんでかいつも靴下の片方を探す君。

私の当たり前と君の当たり前はこんなにも違う。
でもいつかこんな日々が、私達の当たり前になっていくんだね。

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