1件のLINE
始まりは僕からのLINEだったね。
ずっと画面を見ながら頭を悩ませた。
君になんて言おう、なんて言えば君は頷いてくれるだろう。
悩んで悩んで、結局打ち込んだ文字はあなたが好きだという
シンプルな文字。
返事が来るまでずっとドキドキしてた。
そして君からの返事に飛び上がって喜んだ。
終わりは君からの1件のLINE。
君の心が離れていることに気付いてはいたけれど、
形にしてみるとこんなにも悲しいものなんだね。
なにが悪かったのかな。
どうすれば良かったのかな。
未練がましい文字の羅列を全て削除した。
僕は一言、君へ送った。
僕の重い心を乗せて、電波は軽やかに彼女の元へ飛んでいく。
指先一つの、君と僕の物語でした。
7/11/2023, 10:31:26 PM