leikenessa

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8/3/2023, 5:57:44 PM

自然と目が覚めるまでに
起こすのは止めてください

できれば近くで工事をしないでほしい
でもまあ、こればかりは必要なことだから仕方ない

ただし、セールス系の電話と
アポなしインターホンは許さない

午前中は静かに寝させてください
起きたいときに起きたいのです

8/2/2023, 10:26:40 AM

「ほんとうに、十年、経ったんだね」

 まだ、たどたどしくしか話せなかった私の言葉を、あなたは静かに頷いて聞いてくれた。
 しばらく会えなかった理由を、せっかく目を覚ました私と、私の家族との時間を邪魔したくなかったからと教えてくれた。
 何を見てたの、とあなたに聞かれた。私は、病室の窓から見える山の麓を指さした。

「桜、見てた」

 あなたが、窓の先に目を凝らした。桜といっても、ここからだと遠くにうっすら、散る前の最後の桜が見えるだけ。もうすぐその季節も終わる。

「お花見、行けなかったな、って」

 私がぽつりと呟くと、あなたはそっと口を開いた。

「元気になったら行こう。今年は間に合わなくても、来年行けばいい。一緒に行くよ」

 私は、その言葉が嬉しくて、あなたに聞き返した。

「私と、行って、くれるの?」
「ああ」
「嬉しい……じゃあ、約束、ね」

 私が小指を立ててあなたに手を伸ばすと、少し照れくさそうに、あなたの小指を絡めてくれた。
 笑顔を作るのに不慣れだったあなたが、不器用に、ふっと口元を綻ばせてくれた。


          自作小説『春を待つ』より

8/1/2023, 7:12:38 PM

たまには曇りであってほしい
暑すぎてやってられない

猫は暑さに弱いと思っていたけれど
うちの子は日中、クーラーの有無に関わらず
日当たりのいいカーテンの中や
あまり風通しの良くない部屋
三段ボックスの中で引き籠もっていることが多い

そしてクーラーは嫌いのようだ
そんなに毛皮を着ているのに

7/31/2023, 12:47:01 PM

どの趣味も浅くて
何も人と話すことがない
他人と生活できる気もしない

7/30/2023, 2:56:35 PM



 目の前にある、美しく愛らしい顔。
 そんなはずがない。だってその最期に、実際に見た君の顔は……あんなにも、無惨だった、のに。
 君の頬に手を伸ばす。確かにこの手に触れたそれは、しかしどこか陶器のように滑やかで、その目は翠玉がはまっているようにすら見えた。







  自作小説『有り得た(かもしれない)話』より

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