多田野一人

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8/28/2025, 3:02:55 PM

夏草
夏の熱風に揺れる空き地の叢…緑の波は、少し枯れ掛けているが、まだまだしっかりと根を張っている…
連日の猛暑でも、まだまだ青く、夏の名残を謳歌している…その雑草の強さが羨ましい…僕にも、そんな逞しさが欲しい。何度も痛みを受け入れ、時には、絶望的な痛みや壊滅的なダメージを受けても、また静かに再生している…
夏草のさり気ない強さが、僕の心にもあったなら…

8/27/2025, 3:54:42 PM

ここにある
あなたには、秘密にしている事が、あるんだよ…多分、あなたは忘れているだろうけど…
ここの鍵付きの箱の中には、あなたから貰ったぜんぶの手紙がしまってあるんだからね…
たまたま文通で知り合った私たち…あなたのペンパル募集がたまたま目に着いて、面白半分で出した手紙に返事が来て…
週に2回位のペースでやり取りしていたね…まだ携帯電話なんて、出回る前の頃で、回を重ねる毎に、何となく愉しみにしていた…今じゃ、あんなに言葉のキャッチボールなんてないけれど…
たまに取り出して、こっそり見てるんだよ…でも、まだ暫くは、内緒だよ…

8/26/2025, 2:50:51 PM

素足のままで
もう、ガラスの靴なんていらない…綺羅びやかなドレスも、素敵な首飾りも、煌めくイヤリングも、何もいらない… 
飾り気のない、素の私を見て欲しいだけ…そして、そのままの私を愛して欲しいから…
この大地を、素足で駆け抜けて、あなたの胸に飛び込みたい…あなたの愛を独り占めしたい…

8/25/2025, 2:50:51 PM

もう一歩だけ
あなたのもとに、直ぐにでも行きたい…あなたに早く逢いたい…
でも、その一歩が踏み出せなくて、脚が竦んで動かない…
あなたへの想いを伝えたい気持ちと、もしも受け入れて貰えなかったら…その葛藤で、一歩が踏み出せなくて…
ズルいかもしれないけど、苦しい時の神頼みで一歩踏み出す勇気をください…

8/24/2025, 2:45:23 PM

見知らぬ街
車を適当に走らせて、辿り着いたこの街…同じ県内なのに、雰囲気が違う…
海沿いに住む僕には、この山中にある街が、遠くに来たような錯覚を感じさせる…
でも、そんな違和感を感じる中に、ちょっとだけ、懐かしい空気を感じた…
何故だろう…この、デジャヴな感覚…初めて来た筈なのに…知っているようなこの風の匂い…

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