どこへ行こう
春の陽射しに誘われて、何となく家を出た…取敢えず近くにある公園に向かい、ブランコに乗ってみる…
小さく揺らし乍ら、青空を見上げる…頬を過ぎる風が心地良くて、段々とブランコの振れも大きくなってくる…
それと共に、青空と咲き誇る蒲公英の鮮やかな黄色が交互に広がる…このまま、青空に吸い込まれそうな気持ちになる…
揺れるブランコに乗ったまま、何処迄も行けそうな…
BIG love!
この世界で、あなたが一番大好き…心の中でなら、そう叫ぶ事が出来るのに、あなたの前では、目を合わせる事すら出来ない…
こんなに近くにいて、こんなに想っているのに、いざとなると、声も出せない…意気地なしの自分が、情けなくて、惨めになる…
ラブストーリーの主人公みたいに、甘く幸せな時間を過ごしてみたいのに…
真夜中の独りぼっちの部屋で、あなたを想い乍ら、今夜もまた…
ささやき
風に紛れて、あなたへの気持ち少しづつささやいてみる…多分、あなたの耳には届かないだろうけれど…
春風が優しくて、心をゆっくり溶かしていくから、今迄ずっと言えずにいたあなたへの想いが、溢れてしまう…
本当は、あなたの耳元でささやきたいのに、意気地なしの私には、まだ直接なんて言えやしないから…
星明かり
見上げると、落ちて来そうなくらいの星々の煌めき…久しぶりの夜の明るさに、軽い衝撃を受けた…
子供の頃は、毎日見ていた天の川も、いつの間にか、ぼんやりと見える程度になって、街灯よりも明るい星の輝きが、どれ程素敵なのか思い知らされた…
そして今、愛おしい君と二人で見上げるこの星空が、もっとかけがえのない世界だと、再認識せずにはいられない…
影絵
夕方になると現れる自然からの贈り物…道に伸びる影法師が、風に吹かれて、ゆらゆら踊っている…
木立も、枝の隙間から溢れる夕日で、大きな生き物のように見えてくる…
そんな、夕陽と様々な影の織り成すひと時の戯れが、夕暮れの慌ただしさから、しばし和ませてくれる…四季折々の変化に、季節を感じる一コマが嬉しい…