夢と現実
十代迄は、良くも悪くも、夢や憧れがあったけれど…何時からか、そういう類いの事は、考えなくなっていた…日々の仕事や生活に追われて、いつの間にか、目の前の事しか、見えなくなっていた…
本当は、もう、子供の頃から、何となく気付いていたのに、目を逸らしていただけかもしれない…
でも、心の片隅では、今でも、現実に抵抗している気持ちが、僅か乍ら、残っている…其れが苦しくもあり、細やかな生きる糧になっている…と思って…
光と闇の狭間で
自分では、普段、気にしていないけれど、やはり、裏と表があると感じる…
人間だから、仕方ないと思うけれど、振り返り、自分のことなのに、ゾッとする瞬間がある…余り何時も変わらない心算であるけれど、周りに云われてハッとする事がある…
自分自身では判らない、自分の裏と表の顔…改めて…
距離
友達…からもう少し進みたい…なのに、手を繋ぐ事すら出来ない…この、微妙な距離感が縮まらない…
長く一緒にいるのに、見えない何かに、阻まれているのが、口惜しい…
最初は、遠くから、友達だけでも構わない…そう願っていたのに、段々あなたと過ごすうちに、私だけのあなたに、って思う様になって…もう、あなた以外の誰かなんて、考えられ無くて…
泣かないで
きみに、涙なんて似合わないよ…笑顔が、きみに一番似合っている…
そう云ってくれたから…
あなたの一番になりたくてあなたの前では、何時でも、笑っているんだよ…
本当は、泣きたい日もあるし、イライラして、不機嫌な時もある…でも、不思議と、あなたと一緒なら、自然と笑顔になってしまう…真面目で、一生懸命なのに、偶にドジってしまう所とか、私の為に、無理してくれる所とか…
あなたと2人なら、泣いている時間なんて、ないから…
冬の始まり
何時もなら、紅葉も終わり枯葉が降り積もる季節なのに…今年は、未だ紅葉が続いている…長くこの景色が続くのは、嬉しいけれど…でも、この艶やかで何処か寂しい景色の先には…
冬の始まりとともに、さよなら、だけ残して、何処かに、消えた、あなたの俤…2人並んで見つめた、秋の移ろいと、木枯らしにさらわれたあなたが、私の胸にずっと、残像だけが鮮やかにある…