花咲いて
小学校の1年生の夏休み、朝顔の観察日記が宿題だった…
朧気な記憶で、よく覺えていないけれど、種を播いて、双葉が出て、弦が伸びて、支柱を立てて…
そして、漸く蕾が出来て、朝起きると、花が、咲いて…
鮮やかな花が、元気に咲いているのが、迚も嬉しくて…今でも、記憶の隅で、夏になると、フッと湧いてくる…
もしもタイムマシンがあったなら
某アニメで、机の引き出しにあるタイムマシンで、過去や未来に、行き来する様子が羨ましいと思っていた…歴史が好きで、あれこれ見てみたい、とか、未来の自分を見てみたいとか…でも、いつからか、タイムマシンが、怖い物に思えてきた…何かを変える影響がありそうで…
もしも、いつかタイムマシンが、出来たなら、矢張り利用する予感しか無い…好奇心には、勝てない気がするから…
今一番欲しいもの
一番手に入れたいのは、お金でも、洋服でも、…でもなくて、あなたの心が欲しい…
初恋から、幾つもの恋をしてきたけれど、今迄とは違う、何か判らないけれど、何かを感じている…
今は未だ、あなたは、私の存在すら知らない…私も、あなたの名前ですら知らない…偶にすれ違うだけの、通行人AとBみたいな感じだけど…
ただの一目惚れ、と思われそうだけれど、それ以上の何かがあるような気がするから…
私の名前
私の家系は複雑で、父親は、認知されて居ない…謂わる世間で私生児と呼ばれている存在…ただ、愛人の子では無く、内縁の妻の子供…私の名前は、その祖父からつけられたらしい…
思春期の頃、父親からそう告げられ、自分は認知されないのに、孫のオマエには、祖父の直系通りして、今の名前を付けた…ことあるごとに、そう云われて、父親から殴られた…
だから、自分の名前が好きになれないし、嫌悪感さえある…祖父が付けた名前と云うだけで…死ぬまで続く此の名前、自分では、同仕様も無く…
視線の先には
つい、君の姿を探してしまう…もう、ストーカーと云われても、仕方無い位に…あの日、偶々鍵を落として探していたところに、通り掛かったあなたは、直に一緒に探してくれたね…随時遅く迄、探してくれて、漸く見つけてくれて…何かお礼したくて、でも、君は、お互い様だからと云って、帰って行ったね…優しくて、さり気なくて…そんな君に、あっと言う間に、恋に落ちて…