多田野一人

Open App
5/22/2024, 2:55:10 PM

また明日
じゃあ、また明日…そう交わして、あの人は、家路についた…
何気ない挨拶だけど、何となく嬉しい…ずっと想いを寄せていたあの人と、こうして言葉を交わす事が、凄く幸せに感じる…本当は、もっと一緒に過ごしたいし、色々なことをやってみたいし、まだまだ沢山ある…けれど、何にも接点の無い関係から、一歩進めただけでも、凄く嬉しい…

5/21/2024, 2:13:21 PM

透明
もし透明人間になれたなら…なんて、映画や昔話を見聞きしながら、色々な事を、妄想して、楽しんでいた…どうせ、有り得ない話なんだから…
そう、思っていたのに、いつの間にか、そんな存在になっていた…確かに、此処に居るのに、まるで空気の様に、誰にも気付いて貰えない…どんなに叫んでも、振り向いてくれない…焦って藻掻いてみても、虚しい時間が過ぎるだけ…
自分の居場所が此処にあるのか…透明な私は、どうすれば…

5/20/2024, 2:54:43 PM

理想のあなた
初めて出逢って、ひと月過ぎて…あなたとは、もうずっと前から…の幼馴染みのような、なんて云うのか、無くしたピースが見つかった…みたいな…
仮令ば、このあいだ一緒に出掛けた美術展で見かけたあの絵画、色彩と輪郭の具合に目を惹かれていると、あなたも気付いてくれて、嬉しくて…そんな些細な事が沢山あって、探していた人だって確信した…だから、明日は…

5/19/2024, 3:04:28 PM

突然の別れ
それは突然…
春休みに入る前、いつもの様に、あの人と他愛もない会話を交わしていた…まだまだ夕方の帰り道は、冷たい風が吹いていた。別れ道の手前の小さな公園にあるブランコを揺らしながら…夕陽に照らされるあなたの横顔を、いつもみたいに、そっと見つめて…いつもは、もう少し明るい雰囲気なのに、何故だか口数少なく感じていたけど…
オレンジ色の空から、群青色に変わり始めて、寒くなったね、って言いながら、公園を出た。そして、いつもの様に、バイバイして、左右に別れて、少し歩いて振り返る…あの人も、いつもみたいに、優しく微笑み乍ら、小さく手を振っていた…そして、突然、
ずっと、ずっと好きだから…
そう言って踵を返して、夕闇に消えて行った…
其れから4月になって、あの人が、この街から居なくなったのを、人伝に聞いてから…突然のサヨナラに、ただただ、どうすることも出来ずに…

5/18/2024, 2:40:32 PM

恋物語
中学生の頃、友達に勧められて、吉田としの小説を読み始めて、恋愛小説を読み始めた…
そして、同じ頃、気になる、あの人に出逢って…一つ年下の後輩で、何かと気の合うから、居心地良くて、いつの間にか、ずっと一緒にいたい…って思う様になり…会えない日は、心が落ち着かなくて…初めて感じるその気持ち…苦しくて、切なくて、でも、幸せで…

Next