多田野一人

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3/3/2024, 2:26:46 PM

ひなまつり
テレビに映る、綺羅びやかな雛壇…真紅の繊毛に、お内裏様やお雛様、そして、沢山の御付きの人々…ぼんぼりや桃の花や、御飾り…豪華な衣装を纏って、微笑むお雛様の姿が何となく、きみの姿が重なって…
僕は、決して裕福でも、地位も無いし…きみを幸せに出来るなんて、大見得はきれない…けれど、きみをずっと隣で支えて居たい…

3/2/2024, 2:30:09 PM

たった1つの希望
もしも…もしもだけどさ…
何か1つだけ叶える事ができるとしたら…
きみは、何を希うの?
そう、上目遣いで聞いてくる貴女の声が少し震えている…
僕は、わざと目を逸らし乍ら、そうだな…と考えるフリをする…
貴女は、早く答えてよって言いながら、細い指先で、僕の唇をなぞる…
僕は、貴女の、そんな仕草が大好きで、ついぞ意地悪をしてしまう…

3/1/2024, 2:49:12 PM

欲望
はっきり云って、私は、欲望の塊です…真剣な眼差しで私を見つめ乍ら、そう告げた、あなた…欲しいと思ったら、どんな事をしてでも、手に入れるんです…今一番欲しいのは、先輩なんです…初めて出逢って、先輩に色々教えて頂いて、時々ミスをすると、優しくフォローして貰って…そしたら、段々好きになって、でも、先輩にとっては、私はただの後輩でしかなくて…でもどうして..も諦められなくて、どんどんこの気持ちを抑えきれなくて…だから、今日は、先輩を…

2/29/2024, 3:07:42 PM

列車に乗って
菜の花が広がる中を走り抜ける列車…子供の頃、良く見ていた光景で、列車が通る度に、何となく手を振っていた…たまに、気付いた人が、手を振り返してくれると、
とても嬉しくて…普段、乗る事など無かったけれど、行事や隣町に行くときに、乗った時には、楽しくて気分は最高だった…
やがて大人になる頃、廃線になってしまって、レールと、ホームだけが残された…時折、そのホームに立ち寄り、来るはずの無い、列車を待っている…

2/28/2024, 2:39:38 PM

遠くの街へ
そうなんだ…突然、君から聞かされた、引っ越しの話…この町から、君が居なくなるなんて、何だか、遠い話に聞こえてくる…ずっと一緒に過ごしてきたから、君が眼の前から居なくなるなんて考えたこと無かったから…ずっと一緒に居るって、そう思っていたから…

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