踊るように
小学校や中学生の時、運動会で、フォークダンスがあった。男子と女子と輪になって、指先だけ合わせて踊った…ダンスが苦手な私は、また女子が苦手で、迚もイヤだった…けれど、密かに好意を寄せた女子と組んだ時は、胸のドキドキを隠し乍ら、少しにやけなかわら繋がる指先を意識していた…
時を告げる
久しぶりに二人の時間を取れたね…週末だけの恋人だね、なんて笑って見せる貴女の眼は、淋し気にしているね…付き合い始めて3年目、そろそろ結婚も…と思い始めた頃、突然の異動。貴女に漸く告げた時、大粒の泪を零し乍ら、不安そうに見つめられて、ただただ抱きしめることしかできなかった…それから毎週末に、お互いを確かめ合う時間を過ごしているけれど、また暫しの別れの時が…
貝殻
子供の頃から、泳げないけれど、海は大好き…砂浜の波打ち際で、貝殻を拾っては、沢山集めて満足していた…大きな貝殻を拾うと、耳に押し当てて、波音を聞こうとしていた…小さな貝殻は、綺麗なものが多く、まるで宝石を手にしたようで、嬉しかった…今でも、砂浜を見かけると、つい貝殻を探してしまう…
きらめき
初めて出逢ったのは、中学生の時、古びた木造校舎の図書館…図書委員だった僕は、何時ものように、カウンターに座って貸出の仕事をしていた…そろそろ戸締まりをしようかと思い始めた頃、女子生徒が入って来た…見かけない顔だと思い乍らネームを見ると、一つ下の学年だった。彼女は、ペコリと頭を下げると、本棚の向こうに行き、何やら探していたが、直ぐに一冊の本を持って来た。クラスと名前を確認して、カードに記入して貰って、本を渡す時、初めて来たの?この本、面白いねと言うと、彼女は嬉しそうに笑って頷いた…その時、何だか古びた図書館に光が射したように感じた…それから、週に二度、彼女の姿を見掛けるようになり…
些細なことでも
私は、精神科に通院している…職場のこと、実家の親戚を絡めた問題、日々の出来事で、生き難い…ただただ、平凡に生きたいだけなのに…