花の香りと共に
銀河に飲まれてゆらゆらと
スラクスを裾上げしよう
お絵かきをたのしく
自由筆記ですすみいく
針の通しをのぞいてら
いっとう小さな針先だ
一周した頃に何の花
二周した頃に何の花
さみしいどうしようもない春
のどにもみみにも粉はつく
すすみゆくすすみゆく曇の春
何の花何の花
宙まんべんに吹きおこす
布に施したこの香りは

隣に座ってきたこんのせいふくきた女の子、上品なスクールカバンからかっこよくハリーポッターを取り出したよ。それを横目にした私はというと、あかちゃのこーとをまとってシテンのトートバッグを膝に置いて、小さな画面でチ。を観てた。なんだかすごくいいふたりが並んでるって思ったよ。終点まできっと、気分はラララって感じかな。

花ふぶけばあたたかな白
こち吹かばわかわかし青

question！
なぜひとは、ひっきょう
詩を書きたくなるのか
書く習慣を、ひらくのか？
ちょっとつかれて、憂鬱で
誰かの言葉に会ってみたい

ちいさな島国の博物館にならぶ
世界中で織られ編まれたあらゆる服飾の史跡

「刺繍とは、糸からもれる祈りの手法で、
模様とは語り手を失った物語である」と

静寂の先にみえた針糸の軌跡
女たちの指先の輝きを視る