NotNoName

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10/27/2023, 4:47:12 AM

愛言葉
君は平気で造語をする
思わず間にのを入れたくなる

曲名にもなっていると告げられる
だからってそれがある言葉になるのか
ただの言葉遊びにもやもやする

それぐらい言葉にこだわりがある
たぶん自分には言葉愛があるんだ
だから造語にも眉をひそめてしまう

言葉愛が愛言葉を拒絶する
しかし言葉愛も造語ではないのか?
2つの言葉の違いを上手く説明できない

曖昧なルールブックで言葉を捉えている
だからある言葉とない言葉の違いがわからない
なんとなく なんとなくの違和感が言葉を縛る

縛りの強さが愛の深さを示すのだろうか
そうならば言葉の愛は深いほど他人を遠ざける
意思疎通の為の言葉がどんどん愛によって塞がれていく

塞がれた言葉観では話すことが相手を探ることになる
君も自分と同じ縛りを持つものか 愛を持つものかと
それはまるで相手を試す合言葉のように

10/25/2023, 11:54:17 PM

友達という言葉は浮遊するシニフィアンに近い
その曖昧さ故にあらゆるその他の関係性に紐づく

血縁関係や社会の組織内での関係など社会構造的にありありとわかる関係性ではないその他諸々の関係性を説明する

それはただの社会的なポジションとは関係ない人間同士のある種の近さを説明するものだと言える

そして近さの関係を作り出すのは共通体験つまり行為によって成立する 一緒に何かをした この体験が儀礼となる

儀礼によって点と点の近さを感じたとき
人は間に線を引く

言葉では表し難い近さ

友達と言われる関係の根本にはそれがあると思える

10/24/2023, 11:34:16 AM

行かないで そうわざとらしく言って彼を止める
別れ際にいつもしているお決まりのくだり
重いふりをして彼を笑わせる

ふりのふりだって彼に気づかせないために私もすぐに笑う
自分で自分に腹話術 本当の気持ちを誰かに言わせる
飽きられないように声色と動きを毎回変えて言ってきた

だけど彼の笑った後の表情が不穏に感じる
頑張ってきたけどついに飽きられたのかもしれない
それでもどうしたらいいかわらなくて私はまた誰かになる


行かないで そうわざとらしく言われて止められる
別れ際にいつもやられるお決まりのくだり
重いふりをして僕を笑わせる

本当にしているのは重くない恋人のふりだとわかってる
彼女のすぐに笑った後の表情が不穏に感じてしまうから
その表情に触れられない自分の情けなさを隠すために笑う

だけど自分の笑った後の表情は隠しきれてないんだと思う
頑張ってみたけれどついにそれもバレてるのかもしれない
それでもどうしたらいいかわからなくて僕はまた笑う

10/23/2023, 10:34:44 PM

青空はどこまでも続いていなかった
視界は窓 窓のように視界にも枠がある

窓から空のすべてを見ることはできない
青天井にも天井がある
だから枠の外はどうなっているかわからない

じゃあ空がどこまでも続いているって信じていないの?
2度目の帰り道 隣にいる君にそう聞かれた
前よりも肩の距離は狭まっている

この見えない青の続きを信じたい

10/22/2023, 12:31:36 PM

学生時代の衣替えの移行期間を思い出した
夏服と冬服のどちらで登校するか本人が決められる
たしか数週間だけそんな期間があった

浮かないようにするためか期間の初めでなく中盤から衣替えするクラスメイトが多かった気がする
そんなことを気にせずに初日から着てきた人がそれについて軽く笑われていた気もする

規律の中の選択自由が制服によって可視化される感じ
各々の意思が服装によって二分化する不思議な空間だった
徐々に皆が皆の服装を様子見ながら選んでるあの感じ

とても地味だけど教室に流れていた何か
それが妙に自分の印象に残っている

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