図書館が好きで
いつも通っている
一度に10冊借りられる
帰って来た本コーナーがあり
誰かがいいなと思って
借りた本の本棚
ここにはアタリが多い
2週間で返さなければならないが
家にはすでに積読本もある
ベッドの横に本の沼が
2週間が経ち
追加の2週間が経つ
読めなかった本が1冊2冊
申しわけない思いで
窓口に返却する
またいつか会いましょう
と思いながら
日常生活もスリルに満ちている
今日 歯医者に行った
いつものクリーニング
やさしい歯科衛生士さん
でも今 地震が起きたら
この尖った機器が私の
のどおくを突き刺すかもしれない
にごった洗い桶の中の
包丁
おじいさんにとっての
ちょっとした切り株
ドアの隙間の
ねこの白い前脚
その危険を
どうにかすり抜けながら
表面 おだやかな日常は
くりかえされる
翼があれば飛びたいと
鳥のように飛びたいと
思う人は多い
青空を高く低く
美しいらせんを描き
高い音でひと声鳴く
でも私は
運動神経的にも
三半規管的にも
それに耐えられず
くるくるくると
落ちてしまう
飛べない翼をそなえ
筋肉隆々の脚をもち
土ぼこりを立てながら走る
そちらの方になりそうだ
家の前の小さな庭
去年は5月くらいになると
雑草がどんどん増えた
梅雨のひと雨ごとに
うれしそうにズンズン伸びる
2回か3回かは
草刈り機で刈ったが
とても追いつかない
まるでススキのような
イネ科植物が生い茂る
今年は春から気合いを入れた
除草シートや
グランドカバー植物の
助けを借りながら
庭をゾーン分けし
草取りを頑張る
イネ科植物は
株も大きく根も深い
水をやらなくても
根を伸ばして自ら取りに行く
君が立派なのはよく知ってるよと
声をかけてあげたい
脳裏に今でも
思い出すのは
自分は高校生には
なれないと思った
小学生のわたし
それまでに
溶けてなくなる気がしてた
三人姉弟の真ん中で
なかなか光があたらず
父母も休日は野良仕事
封建時代のなごりの環境
私は人が見えず
劣等感のかたまりで
自分が一番不幸なのだと
思っていた
そんな私も
高校生になれた
私の道はいつも細いが
自分に合った道が
なんなのか
わかるようになった