1/18/2025, 4:33:33 AM
隣家との間の
細い庭
東側が広くひらけて
一方通行の風が吹き抜ける
日除のシェードは
風の強さで
カタカタ揺れる
ぱたんぱたんと
身を捩る
風はほんの少しの
いたずらのつもりでも
植木鉢を倒し
水の入ったシェードの重しを
宙に放り投げてしまった
1/17/2025, 1:38:06 AM
私が
地上で流す涙は
不純物だらけで
ノートの上に
白いしみを残す
海が生命の源だと
言う人がいる
海に飛び込んで
魚のように泳ぎまわる
ことができたら
閉じない まなこから
透明な涙が
流れつづけて
海水と一体となり
どこかへ流れて
行ってくれる
1/15/2025, 12:30:03 PM
あなたのもとへと
書いた手紙は
確かにポストへ入れたはず
小さな村の
文房具と駄菓子の店
その軒先にあった
赤いポスト
きっとその先の
ススキ原の向こうに
行方をくらましたに
違いない
1/14/2025, 12:40:16 PM
冬になって
鳥をよく見る
寒くないのかな
雪が降る日は
心配になる
人間が布団を掛けるように
スズメも自前の羽毛で
温かいのだろうか
そっと近づいたのに
木から
飛び立って行った
仲間同士集まって
ずいぶんコロコロしている
1/14/2025, 12:33:04 AM
まだ見ぬ景色を求めて
新幹線に乗る
船に乗る
飛行機に乗る
それもいいけれど
私は歩くのが好き
住んだところから
行き先を決めず
ずんずん歩く
フラフラ歩く
気に入った街の景色を見つける
何度でも
いつでも
違う場所に引っ越して
また 歩き回る