朝子

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11/8/2024, 11:40:19 PM

人にものを頼むのは
難しい
どんなに話し上手でも
話の底にかすかな
違和感を感じる時がある
そうなると
言葉は説得としての
意味をなさなくなる
人は言葉と心が一体となると
安心感を醸しだすものだ

母として
子にかける言葉は
子を思っての事と
信じてはいるが

子は顔をしかめる
母の話の真ん中にある
大いなる不安を
聞き飽きた
からかもしれない

11/7/2024, 12:52:57 PM

今日はとても冷えた
こんなに寒い日は
お鍋にしようか
それとも 他になにか
あたたかいもの

冷凍のかき揚げがあったな
少々 手抜きだけれど
今晩はかき揚げそばにする

芯まで凍えたひとが
帰ってきた
温かいそばをすすめる

大きなテーブルの端に座る
あなたとわたし
テーブルのはしっこの
小さな憩い

11/6/2024, 1:59:25 PM

広い広い
どこまでも続く
緑の風景
この場所は植物園
花壇と雑木林と芝生
職員さん達が丹精こめて
百年間 守ってきた土
その柔らかい土の上に
柔らかい雨が降る

雨粒はすーっと吸い込まれ
土の粒子のすきまを落ちて行く
いろいろな植物の根に
触れながら

11/5/2024, 1:55:05 PM

幼い頃
眠っていると
木の雨戸のすきまから
朝の光が
私の顔の方まで
細く伸びていた

雨戸のすきまは多く
一筋の光ではないが
暗い中
光はところどころ煌めいて
薄目を開けた
私のまぶたも明るい

11/5/2024, 1:31:12 AM

腰を痛めてしまった
寝起きでうつ伏せになり
スマホを見ていたら
猫が来てすっぽり
腕の中で寝てしまった
猫は悪くない
体勢が悪かった

歩くことは出来るが
腰を曲げると痛みがでる
部屋の片付けも おそるおそる
日々の雑多が
テーブルと床に広がる

シャッター街は
人が手を入れるのを
あきらめた後の残骸
哀愁を誘う

子供が独立した後の
私達と一匹
あきらめてはいけない
あきらめず
腰が治ったら
ストレッチを始めよう

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