君が見た景色
一羽のペットの小鳥
君は親指のつけ根に乗って目を覗きこんでくる
一つ結びにした髪の結い目は君の止まり木
指先にも足先にも頭頂にも移動して
求愛ダンスを踊る
君には巨大な同じ種類の鳥に見えてるのかな
ちゃんとこちらの目も口(くちばし)も
認識してるし
君からすると毛繕いしたい箇所が多すぎるよね
小さな体で一丁前に男の子やってる君が
可愛いらしく、また心の支えになっているよ
今日は機嫌が悪い日、今日は気性が荒い日、今日は落ち着いてる日、今日は気性が荒い日
君を観察していると〝それでいいんだ〟って思えるよ
言葉にならないもの
あまり喋らない父親と
要領を得ない会話を繰り広げてた母
そんな二人を見て育ってミックスされて
今は別にお喋りじゃないけど
話したい事の軸は定まった大人になったよ
意識してんだかしてないんだか
話す事の内容にも慎重になってるんだ
話すペースが一緒の人が好きって
最近ようやく気が付いたよ
〝よく話す〟より信条が
大事に思えてきた
やさしさなんて
きみは周りの若い女性から『癒やし系』なんて
言われてたのを直接見たけど
私はそうとは思わなかった。
きみは「◯◯さんは挨拶してくれるけど◯◯さんは〜…」なんて言われてて人柄の良さを同性からも好かれてたけれど
私の目には裏階段を積極的に使ってて
人前に出る事を避ける様な所があると思ってた。
一緒にボーリングに行った時の球の投げ方は
力任せで点数をどれだけ多く稼ぐかのみの
楽しみ方に見えた。
そして投げ終わると必ず人目を気にしてた。
私の目には君が人と立ち話する姿は
孤独を恐れてる様に見えた。
一生懸命に見えた。
だから好きだったのかな?
君はよっぽど歳上で人望に厚くいつもニコニコ。
私とは全然違うのに
遠い存在に思えなかった。
またねと言って別れるけれど
次の約束は取り付けない
会話中この日に何処どこ行こうって話したのに
忘れてる… …
会話の内容ほっとんど忘れられてる
聞けば何かをやった記憶は残ってるみたいだから
体験を通して私を認知しているのか
君の記憶に残るには会話より
何より仕草、体験
私の何かをする全ての印象が
眼に焼き付けばいいのか
虹のはじまりを探して
草原の中で
遠くの方に虹が見えたから
近づいて行ったら
見えなくなった
(写真におさめたかったのに…)
遠くから俯瞰して見た方がいい景色っていっぱいある
近づいたりカメラを向けると思ってたのと違うってなっちゃう
不思議〜
その場に居て肉眼で見たのが私の知る世界だった