私が昨日書いていた手紙がない。
途中で何を書けばいいかわかんなくなって明日書こうと
思って机にしまっておいたはずなのにない。
私は明日の朝早くにリビングの机にその手紙をおいて
この世とさよならするはずだったのに。
私の手紙の行方はどこですか。
私は今学校1のイケメン、中谷先輩の隣を歩いている。
こうなったのは私の親友の茜と真広が私の告白の背中を
後押ししてくれたお陰だ。
先輩と付き合ってからもうすぐ2週間ぐらい経つが2人とも
変わらず私とずっと仲良くしてくれている。
最初は私が先輩と付き合えたせいで恨まれて仲間はずれに
されるかもとか思っていたがその心配は必要なかった。
しかし学校内には私のことが気に食わなくて影で
悪口を言ってくる人がたくさんいる。
まあそれは付き合った時からそうなるだろうなとは
覚悟をしていた。
今の私は先輩の太陽のような輝きのせいで月のように太陽の光を反射して明るく照らし出されている状態だ。
注目の的にならない方がおかしい。
最初は全然陰口なんか効かないと思っていたが
日に日に段々と心に刺さってくる。
でもその度に先輩と親友の2人が私のことを慰めて
くれるから私は今も堂々と先輩の隣を歩くことができる。
俺だけのために時が止まってくれたりしねーかな。
そんな都合のいいことなんか起きねーだろうけど。
時が止まったらあんなことやこんなことをしてーな。
まーえっちなことするわけじゃねーけどな。
もし時間を止められたら色んな犯罪をしてみたい。
もう親や友達の前で優等生のふりをするのは疲れた。
時間を止めてる間だけでも
ありのままの自分をさらけだしたい。
このどこにもやりようのないストレスを発散したい。
だから神様おねがいだ。
あんたの力で時よ止まれとか言って時を止めてくれ。
肌寒い2月の中旬
乾いた空気の漂う駅のホームで
ホームに電車のアナウンスが響く
電車の前照灯が僕の右半身を照らし出す
電車の迫ってくる音を聞きながら一歩前に出る
それに伴い僕の心臓の鼓動が五月蝿く鳴り響く
その音に聞き馴染みのある音が入り交じる
しかしすぐ電車の音と心臓の音にかき消される
だがその聞き馴染みのある声が一言
僕の耳に届いた
無言でいなくなろうとすんなばか!
聞こえるはずもない君の声がする
今日この場所に決めたのは誰にも言ってない
たぶん幻聴だったんだろう
私はあと何回あなたにありがとうを伝えられるんだろう。
100000回? 1000回? 10回? これよりもっと少ないかな。
恥ずかしがり屋の私は今まであなたに
全然ありがとうを伝えられなかった。
ただ一言ありがとうと言うだけなのに。
これからは死ぬまでにできるだけたくさん
ありがとうを言えるように頑張りたい。