秘密の箱には同居人に捨てることを拒絶されたモノや嬉しくないプレゼントが詰まっている。本当に大事なものは手放さない。しかし秘密の箱は必要である。何故なら、いまから「この話」を閉まってクローゼットの奥に隠さなければならないからだ。
題『秘密の箱』
そもそも家自体が常に緊迫感に張りためた無人島のようなものの為、誰もいないという環境は数時間の開放的な幸福を与えてくれる。そのあとで喉が渇く。生存の知識を持ち合わせていないため浄水フィルターが欲しくなるかも知れないし、寒くて防寒装備が欲しくなるかも知れない。手元に拳銃があるなら精神的な発狂から逃れられるだろう。何が起こって何が必要になるのか分からない。そのため無人島に行く前のセーブデータを保存しておいて欲しい。
題『無人島に行くならば』
自動販売機にHOTが売られておらず、急激な気温の変化に冷やし中華の看板は未だ取り残されていた。
石油の定期配達の連絡や冬タイヤへの切り替えも必要になってくる。秋風のように忙しなく冬の装いをする紅葉樹は足元に夏の名残を散乱させていた。区間賞を取る勢いで秋風が冬の季節にバトンを渡すだろう。
そのペースは年々速まっている。
題『秋風🍂』
常に苦しくて倒れそうな気がする。5回以上にわたる執拗なトラウマの侵略行為に対して、ラジオ塔が強烈な防衛本能を発揮して全チャンネルを緊急不安速報に切り替える。何か楽しい話が聞きたいのにダイヤルを回してもザーザーと心を掻き立てるノイズ音しか鳴らさない。不安のゴールデンタイムは常に精神を煽るだけだ。幸福の扉は開きっぱなしになっているが、数年未発生なことが今日は起きる予感がする。
題『予感』
The friends は僕のエゴに粉末状にした乾燥ムカデを振りかけるような日常のスパイス全般だ。その意味では「人間限定」ではなくてカメムシも食用タランチュラも変わらない。フードプロセッサーにかける。同じ見た目でカップラーメンの粉末に混ぜても気づかない。お腹を満たしてくれるならfriendsだよ。
題『friends』