REINA

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3/28/2024, 1:21:19 PM

見つめられると



見つめられると、どうしていいか分からなくなる。
僕はこの子から好かれているんだろうか。
…なんて、自信過剰もいいところだ。

人づてに聞いた話では、僕のことが好き…らしい。
『らしい』というのは彼女から、その言葉を直接聞いたわけじゃないからだ。

周りの勝手な憶測もあるんだろうが、それでも彼女からの視線を感じるたびに、僕の背中は少しばかり緊張する。

いっそ見つめ返せば、何か変わるのだろうか。
そんな考えがよぎったが、行動に移す勇気はない。

今日も彼女と目が合う。
彼女の瞳に僕はどう映っているのだろうか。



3/26/2024, 12:33:17 PM

ないものねだり


ない物を欲しがること。
実現できないことを無理に望むこと。




そっと辞書を閉じた。
改めて意味なんか調べるんじゃなかった。




無理に望んじゃいけないことなのかしら?
あの人の心をこちらに向かせることは。

私の我儘なのだろうか。

3/24/2024, 12:15:15 PM

ところにより雨


最悪だ……
と思わず呟きそうになった。


今日の目標はネガティブな言葉を口にしないだった。
喉元から出た言葉を、ゴクリと呑み込む。


なるべく平静を装うようにしてるけれど、内心は気が気じゃない。


別に恋人同士ではない、ただの幼馴染みだと言っていた。


雨なんか降るから、オレが補修を受けていたから、一緒の傘にいる2人を見てしまうはめになるんだ。


今朝のニュースを思い出す。
『…ところにより雨でしょう』


その『ところにより』に当てはまってしまったわけで。
自分の傘すら忘れて無いのだから、本当にもう





「最悪だ」

3/23/2024, 12:11:25 PM

特別な存在


中学の頃から片想いしている彼。
今も一緒の職場で働いている。

今度のお休みの日に映画に誘ってみたの。
少し驚いた表情だったけど、彼は「いいよ」って言ってくれた。

お出かけする日は何を着て行こう。
新しくワンピースを買おうかな。

ネイルも可愛いのをしていこう。
ポニーテールは私の好きな髪型だから、可愛らしいポニーフックを付けていこう。

自分が可愛くなれる。
私にとって彼は『特別な存在』

3/21/2024, 12:58:10 PM

二人ぼっち



時が止まったかのように思えた。
それはふいに訪れた。

待ち焦がれていた。
こちらから何度も何度も告白して、
その度に困ったような顔をするあなた。

それでもようやく叶った恋だから。

「俺も…好きだよ」

少し顔を赤くさせ、やはり困ったように浮かべたその横顔に、思わず唇を寄せた。

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