人は皆、自分だけのリズムを持っている
それを、「人生」と言う
そのリズムに合わせるのは、自分だけの楽器たち
それらを、「才能」と言う
その二つだけで、メロディは完成しない
そこで、人々はいにしえから受け継いできた方法を使って、みんなが持つことができる楽器を作り出した
それらを、「能力」と言う
それでやっと完成するかと思いきや、そうはいかない
そこに足すのは、指揮者だ
楽器が、リズムがあろうとも、それをまとめて、揃えられなければ、メロディは完成しない
音楽の基盤、と言っても過言ではないだろう
それを、「努力」と言う
「努力」には、一人一人に合ったものがある
それを見つけて、君だけの音楽を作り出して、完成したもの
それを、「君だけのメロディ」と言う曲名にしよう
さぁ、僕らの、君のメロディは、どんな音楽になるだろうか
その曲が、悲しげでも、明るげでも、平凡でも、それはそれは美しい音楽になるだろうね
だって、君が歩んできた道は、楽でも、辛くても、普通でも、それは君だけの道だもの
いじめは、加害者と被害者が、必ずいる
いじめられた方は、信じられないくらい深く、周りからは見えない傷を負う
それを一生抱えて生きていく
辛い
でも、この世界では、加害者も辛くなるらしい
傷つけてしまった罪悪感とか、相手に対しての申し訳なさとかで、苦しいらしい
ふざけるな
と、僕は思う
刃物を持って、笑顔で傷つけた人が、その後に泣く?
何を言ってるんだ
どうしてこの世界は、こうも矛盾しているのか
被害者が辛いのはもちろんのことで、保護されるのももちろんだ
しかし
加害者も擁護される?加害者が、同情される?
ふざけている
「お前には『才能』がない」
「そんなこと、『夢物語』だろう」
「お前がする『べき』ではない」
もう、聞き飽きた
周りの、自らを「平凡」と思っている大人は、僕のことも仲間だと思い、僕が「非凡」になることを恐れている
前に進もうとする足を掴み
背中にしがみつき
腕を掴んで別の道へと引き摺り込む
皆が思う、「平凡」の道へと、連れ去っていく
その重さに抗い、邪魔するもの達を振り払い、皆が語る「夢物語」を叶えるのは、折れることのない心だ
さあ行こう
その、確かな気持ちを持って
どんな辛いことがあっても、周りの人々が足を引っ張ってきても
君の未来は、君自身で掴むものだ
そうだろう?
昨日の雨は止んだが、厚い雲が空に浮かんでいる
空気が冷たいことから、雨が止んで間もないとわかる
厚い雲を縁取るのは、真っ白な暖かい光
湿気が重く、思わずため息をひとつ
足元の水たまりには、波ひとつなく
空がそのまま閉じ込められてるようだ
グッと、錆びた体を伸ばす
今日『も』、雨上がりだ
友達は言った
まだ付き合っていない相手を思い浮かべて、通常状態の自分と違う自分がいたら、恋だ、と
また別の友人は言った
親密な関係になった相手を想って、あたたかい気持ちになったら、それは愛だ、と
でも、ネットに人々、顔も知らない誰か、すれ違った他人は、全員、全く違うことを言う
結局どれが正解?
もしかして、それは、恋でも、愛でもなくて…