君に会いたくて
会いたい。君に、会いたい。
だけど、君は今別の世界だ。生きている人にとっては、一番近くて、それでいて一番遠い世界だ。
あることをすれば、すぐに行けるけど、それをする勇気が出ないからこそ、遠い場所だ。
だから人は、その世界に行くために、時間が過ぎるのを待つんだ。
でも、もうこの世界はいいや。私は、君がいないとダメだよ。
この縄の輪っかに首を入れて、椅子を蹴り飛ばせば行ける世界。なんて簡単な世界なんでしょう。
「今、行くから…」
そう呟いて、私はあなたの元へと向かったのだった。
その女性が、彼の元へ行けたかは、わからない。だって、僕たちは、向こうの世界のことを知らないんだもの。
1月18日(木)
3年間つけてきたこの日記も、今日で終わりにしようと思う。
もし、この日記を見つけた時は、多分また悲しくなってしまう。だから、もう終わりにする。
今日、何があったのかだけ書いとくね。
私の好きな、大好きなあの人に、3年間、ずっと付き合ってきたあの人に、振られてしまった。
そう、それだけ。だから、付き合い始めた日に始めたこの日記も、終わり。つけるのは、もう一生ない。
だから、この日記に、あの人への思いを綴っとこうと思う。
大好きなあなた
まずは、大好きだったってこと。この世の誰よりも好きだったよ。そんな好きな人といられたから、私は生きてこられた。輝いている日々の中の、一人になれた。
あなたのおかげで私は変われました。本当にありがとう。
…言葉にしようとすると難しいね、でも、言葉では表せないくらい、幸せな日々だったってことね。
この文章、あなたは読む時が来るのかなぁ。あ、私がもしもテレビに出ても、責任なんて、感じなくていいから。まぁ、余計なお世話か。私はもう、赤の他人だもんね。
もう少しで、夜が明けるよ。その瞬間に、私は旅立ちます。
これを聞いたら、あなたはなんでいうのかな?なんて考えてます。未練たらたらで、ごめんなさいね。
まぁ、幸せな日々だったよ。ありがとう。私を生き延びさせてくれたのは、あなたでした。
じゃあ、この日記は、この辺かな。じゃあ、幸せに過ごしてください。家族にも、感謝をしています。喧嘩したり、怒ったりした時もあったけど、感謝しかありません。
あなたは、幸せに過ごしてね。他の人が好きなあなたも、私は大好きだよ。
じゃあ、ここで閉じます。ありがとう。
-今朝、東京都のあるアパートで、死体が発見されました。飛び降り自殺だと考えられており、ある部屋は鍵が空いていました。そこには、遺言と見られる日記帳と、一枚の写真が置かれていました。警察は…-
木枯らしが吹いている。
ぴゅうぴゅう吹いていて、その風は冷たい。
私の耳を取っていってしまいそう。
突然、ある木枯らしが、耳元で囁いた。
それは、冬の訪れを伝えるメッセージ。
さぁ、寒い冬が始まろうとしている
今年の冬は、何が起こるだろうね。
美しい
僕らが生きている姿は、周りから見たらどうなんだろう。
手の届かないような夢を追い求める姿。
なんとか意志を強く持とうと、強がっている姿
人生が嫌になり、死のうとする姿。
悪事に手を染める姿。
人を愛する姿。
自分の生のために、他人を蹴落とす姿。
これらは、どんなふうに見られているんだろう。
少なくとも、僕はこう思っていたい。
「なんて醜く、美しい姿なんだ。」
「この人たち一人一人が、自分のために生きていく姿は、何にも形容しがたい美しさがある。」
「あぁ、なんて美しいんだろう。」
そう、君たちが生きる姿は、それがどんな生き方でも
美しいんだ。
この世界は
みんなは、この世界には、何が溢れてると感じる?
愛?喜び?憎しみ?苦しみ?
人それぞれだと思う。
え?それを聞いて何かって?別になんもないよ。
でも、その時に思ったのが、正の感情に向かってるなら、君の今は良いものだと思う。ただ、これから悪いことも起こると思うから気をつけなってこと。
負の感情だったら、まぁ、辛いよねってこと。でも、これからいいことだって山ほどある。いやになるほどあるから、頑張って生きてかない?ってこと。
まぁ、人生いろいろあるよ。辛いことも、楽しいことも、たくさんある。いろんな感情が、この世界は溢れかえっている。
大変な世界に生まれちまったんだから、頑張って生きるのか、頑張って死ぬのか、しらねぇけどよ。
まぁ、一つ言えることは、何をするにも、頑張るしかねぇってことさ。
まぁ、お前らのことなんて何もしらねぇ奴に何を言われても、響かねぇとは思うよ。
まぁ、ここで会ったのも何かの縁だ。一つだけ言わせてもらうぜ。
「なんとなくでもいいから、少しでもいいから。何するにも、頑張れよ」
そんじゃ、またな。