鐘の音
鐘の音って聞いたら小学5年生の時を思い出す。
私の友達のBちゃんはお寺の娘だった
夏休みだったかな、私はBちゃんの家に遊びに行った。
Bちゃんの家の寺は5時になったら鐘を鳴らす。
私とBちゃんが遊んでるとあっという間に5時になった。
Bちゃんのお父さんが鐘を鳴らそうと外に出てきて私に言った。
B父「せっかくBの家に来たんだし、A(私)ちゃん、鐘鳴らしてみる?」
私はまあ、せっかくだしと思ってやらせてもらうことにした。
私「はい。じゃあやってみます。」
そう言ってBちゃんのお父さんの元に行って鐘の前に立つ。
B父「よし、じゃあ叩いてごらん?」
私「はい。」
そう言って思い切りガーンと鳴らした。
楽しい。
そう思って2回ぐらい鳴らすと私は思った。
ん?
これ何回鳴らせば良いんだ?
まあ、Bちゃんのお父さんがやめるときは言ってくれるよね?
ガーン、ガーン、ガーン、ガーン
鳴らした。
B父「よしっ、よしっ、もう良いよAちゃん?
ちょっと鳴らしすぎかな。」
苦笑いして言われた。
だったら止めてくださいよ!
初めてだから分かんないよ!
そう思いながら
私「はい。すみません。」
少し気まずい雰囲気になりながらそっからまた少しだけBちゃんと遊んで家に帰った。
あの時は小5ながらも気まずい思いをしたな。
私はBちゃんの家に行くたびにそのことを思い出す。
ちっぽけなことだな。
でも、あれは気まずかった。
いや、そんな気まずいって言うほどのことじゃないかもしれないけど、気まずかった!
止めてよっ!って思ったな〜
まあ、こんなしょーもないこと思い出すんだから今日も平和ですわ。
感謝感謝!
日々を平和に過ごせていることに感謝しときましょうっと!じゃ、また明日〜
つまらないことでも
つまらないことでも君とならどんなことでも楽しいと思えるんだ。
笑顔でいられるんだ。
だから今日も私はあなたとかけがえのない大切な時間を過ごす。
「ねー、今日なにする?」
彼氏のまーくんに聞くと、ん〜って悩んだ素振りを見せて言う。
「何もしなくていいんじゃない?
俺はこうしてめいと一緒にいられるだけで楽しいんだよ?例え君とつまらないことをしてても俺は楽しいって思えるんだ。だから、ずっと一緒にいて?」
あぁ、まーくんも私と同じこと思ってる。
それがとてつもなく嬉しくてたまらない。
私はまーくんに微笑んでゆったりと2人で大切なかけがえのない時間を過ごした。
目が覚めるまで
自分のしてることに区切りがつくって怖いな。
ちょっとでもいい夢見ときたいって思ってしまう。
今というこの時が終わってしまうことがどうしようもなく怖い。どうしようもなく。
ずっとこのままでいたい。
怖いことなんかしたくない。
でも、せめて目が覚めて現実見ないといけない時まではせめて、せめて、夢見させて。
病室
「はやく、早く起きてよ。そうちゃん。
もう事故があってから1年経ったよ?
ずっと私待ってるんだよ?早く起きてよ。」
私は1年前から変わらないそうちゃんの姿を見ながらそうちゃんに話しかける。
1年前、そうちゃんは私を庇って車に轢かれた。
それからずっと目を覚さないままだ。
1年前からずっとこの病室に通い続けている。
私はいつもいつもここにきてそうちゃんに話しかける。
やっぱり覚さないか。
「じゃあ、また明日来るからね。そうちゃん。」
そう言って家に帰った。
次の日も次の日もいつになってもそうちゃんは目を覚さない。
私は今日もそうちゃんの手を握って話しかける。
「そうちゃん?今日はねー」
「愛菜?」
えっ?
そう、ちゃん?
私を呼ぶそうちゃんの声が聞こえてそうちゃんの方を向くけどそうちゃんは目を閉じたままだった。
何だったんだろう?気のせい?
不思議に思いながらそうちゃんの顔を見つめた。
明日、また晴れたら
空に救われてる。
私の人生で空は必要。
青い空見たら心が軽くなる。
ああ、まぁいっかって思える。
青い空に感動する。
だから明日また晴れてほしい。