明日、また晴れたら
空に救われてる。
私の人生で空は必要。
青い空見たら心が軽くなる。
ああ、まぁいっかって思える。
青い空に感動する。
だから明日また晴れてほしい。
だから一人で、いたい
この前書いた小説じゃないけど、別にそんなに多くの友達なんていらない。
本読んでる時に話しかけられても迷惑なだけだし、本が1番面白い時に話しかけられたらほんとにイライラする。
だから一人でいたい。
でもみんなはそうじゃない。
誰かと一緒にトイレ行ったり、移動教室の時に誰かと一緒に行ったりする。
でもさ、それって必要ある?
別にトイレも移動も一人でできるじゃん。
何で友達と一緒に動かないといけないの?
ほんと不思議。
何で固まって動くの?
自分のしたいことを曲げてまで誰かと一緒にいる必要なくない?
でも多くの人と関わらないと小説のネタなんか思いつかないし。ずっと本読んでたら周りが見えない。
それだけ。たまに人と仲良くしないとって思う理由は。
前に普通に仲良い子Aちゃんから遠足の時一緒に弁当食べよう。
って弁当の前に言われた。
私は別に良かったからオッケーして一緒に食べた。
そして、Aちゃんと一緒に食べてるとBちゃん達が言ってきた。
B「Aちゃん、前に一緒に弁当一緒に食べようって言ったじゃん。なのになんで一緒に食べないの?行こうよ。」
A「え〜、Aちゃんとそんな約束したっけ?」
B「したやん。忘れたの?ほら、食べよう。」
A「え〜、してないもん。」
でもAちゃんはその約束を忘れていた。
BちゃんはAちゃんに怒るんじゃなくてまだ一緒に食べようと言っていた。
私は別にその場に一人ぼっちってわけでもないし、
Aちゃんに
私「Aちゃん。Bちゃん達と食べてきたら?」
私はそう言った。
なのにAちゃんはBちゃんの元へ行こうとはしなかった。
B「はやく、約束破るのAちゃん。」
A「知らないよ。約束してないもん。」
結局、AちゃんはBちゃん達と食べずに私と食べた。
Bちゃんは呆れて結局別の人と食べてた。
あーあ、めんどくさいなって思ったよ。
そして、私にはすごく不思議だ。
Bちゃんだって一緒に食べる人はいるんだよ?
なのになんでそんなAちゃんに執着するの?
別にBちゃんだって他に食べる人がいて別に一人じゃないのに。まあ、約束してたんならどうしても一緒に食べたかったんやろうね?
不思議でたまらない。
あなた達は人と何でも行動したい人達はさ?
弁当の約束とか自分が一人にならないためにわざわざ前の日から約束するんじゃないの?
一人になりたくなくないから約束するんじゃないの?
まあ、分かんない。
その子の気持ちは。
どうしてもBちゃんはAちゃんが良かったのかもしれない。
でも、よくない?別にあなたが一人な訳じゃないんだから。食べる人はいるんだから。
その出来事に対して私は
くそめんどくさいと思った。そんなに一人になりたくないの?
まあ、人それぞれだよね。
私は別に一人でも平気って思っててもBちゃんは嫌なんだよね。
別にそこは私の考えなんて押し付けられないし、その子と私の考え方は全く違うんだなーで終わるし。
ただ女ってめんどくさいなー。
それが私が常に日常の中で思うこと。
別に一人でもいいし。
後からわかった話。
AちゃんはBちゃんと前にちゃんと約束してたらしい。
まあ、Aちゃんが忘れてただけですね笑笑
Bちゃんが少しイラつきながら私に言ってきて、その話の真実を知った。
その真実はLINEの中の履歴でした。
あーあ、しょーもな。
心の底から思う。
嵐が来ようとも
「嵐が来ようとも絶対俺はずっと、りいの隣にいるから。
世界中のみんながりいの敵だとしても俺はずっとお前の味方だ。愛してる。だから俺を信じて付き合わないか?」
高校2年の夏、彼氏に振られて1人で泣いていた私に彼は真剣な顔をしてそう言った。
そんな告白が今の弱ってる心には痛いほどに響いた。
私は必死に涙をぬぐいながら笑顔を作って
「ありがとう。」
そういって、彼の言葉に頷き彼の手をとった。
ーそれから3年後ー
「あゆくん!大丈夫!?
怪我して救急車で運ばれてびっくりしたよ。
痛いところない?多分入院だよね!
なんでも言ってね。なんでも持ってくるし今度は私があゆくんを支えるからね?ていうか、ほんと無事で良かったよ〜」
3年前あゆくんは傷ついた私に『ずっとお前の味方だ。愛してる。』と言ってくれた。今までずっと一緒にいてくれたあゆくんには感謝の気持ちでいっぱいだ。
今はお互い大学生で、大学を卒業したらしたら結婚してくれとも言われていた。
だから今度は私だ。あゆくんが怪我で辛くてもわたしが支えるんだ。
そう言う気持ちであゆくんに笑いかけた。
するとあゆくんは
「はっ?誰あんた?」
っ!?
あ、ゆくん?
あゆくんどうしたの?
あゆくんは学生の時私に告白してくれる前のような冷たい他人を見るような目つきをしていた。
「あ、ゆくん?誰あんたってりいだよ?
今までずっと一緒だったりいだよ?どうしたの?」
あゆくんの変わりように恐怖を抑えながら聞くと、
「あぁ、小川さん来てらっしゃったんですか。
今から大事な話をします。
ひとまずこちらへ。」
あゆくんから返事が来る前にお医者さんが来た。
「はい・・・・・・・・・・」
どういうこと?
あゆくんのあの目、私に学生の時告白してくれた前のようだった。あゆくんは私に告白してくれる前、中学生の時に女関係で酷い目にあったらしくて女嫌いだった。
ただただ混乱しているとお医者さん言いにくそうに話し出す。
「小川さん。
落ち着いて聞いてください。
松原あゆとさんは事故の際、頭を強く強打し、人間関係の家族以外のことの記憶を失くしてしまいました。日常生活には支障はありませんが、高校生になってからの交友関係などの記憶をなくしています。
しかし、中学生になるまでのことは覚えているようです。松原さんの頭の中ではおそらく自分が忘れてしまった人物は消え、自分の中で成り立つようになっていると思います。
脳に良くないため、無理に思いただせることは絶対に避けてください。」
う、そでしょ?
信じられない。あゆくんが私のことを忘れているなんて・・・・・・・・・・
そこからの先生の話は上手く頭に入ってこなかった。
話が終わりあゆくんのいる病室に向かう。
どんな顔してあゆくんと会えばいい?
あゆくんは私の出会ったことも高校生の時告白してくれたことも全部忘れてしまっているんだ。
あゆくんにもう一度あの敵意を込められた目で見られるなんて想像するだけでも辛かった。
行きたくない。
でも行かないと。
どんなに酷く接されたって私はあゆくんが好き。大好き。その思いはずっとこれからも変わらないんだ。
よし。行こう。どんなこと言われてもあゆくんと一緒にいるんだ。支えるんだ。
覚悟を決めて笑顔でノックをして中に入る。
「ちっ、女かよ。
入ってくんな。俺は女が大っ嫌いなんだ。
りいだかなんだか知らないけど出ていってくれ。
空間に女がいるだけでも迷惑なんだよ。」
っ!
入ってすぐ鋭く強い言葉の刃が飛んできた。
でも、ここであゆくんのいうことに従う訳には行かないんだ。
負けない。どんなことを言われても。
「ごめんね。私、小川りいっていうんだ。よろしくね。」
笑顔で言う。
「よろしくなんてしねえし。出てけよ」
睨みながらあゆくんは言ってきた。
やっぱり辛い。
「ごめんね。それはできない。私はあゆくんの側にいるからずっと。
見て!今日は天気だね!あゆくん退院したらまた走りに行けるね!」
あゆくんはすごく走るのが速くて走るのが好きなんだ。
だからいつも夕方は走るのが日課なの。
「っ!なんてお前がそれを知ってるんだよ。
てか、はやくか」
「好き、大好き」
あゆくんがおそらく「はやく帰れよ」と言おうとしたのを遮って言う。
あゆくんが私と少し打ち解けてきたらもう一度今のあゆくんに気持ちを伝えようと思ってたけど、どうしても気持ちが抑えきれなかった。
私に冷たいあゆくんを見てもその姿を見るだけで愛しいと言う気持ちが溢れるんだ。
「はっ?俺のことよく知らないくせに告白とかなんだよ。どうせお前も俺のこと外見だけ見て告ってんだろ?
女ってみんなそんなもんだもんな。
って、何泣いてんだよ。きもっ」
泣いて、る?
慌てて目元に手をやると涙で濡れていた。
あれっ?泣くつもりなかったんだけどな〜。
涙を頑張ってぬぐいながら必死に笑顔を作ってもう一度言う。
「ご、ごめん!
でもね。本当に好きなんだあゆくんのこと」
どんなに嫌いでも好きになってもらう。
それが私にできることなんだ。
あゆくんは私の顔を見て何を考えるような仕草をして荒い息を吐きながら頭を抑えた。
「はぁ、はぁ、痛い。」
「大丈夫!?」
そう言って背中をさすろうとした。
「触んなっ!」
あゆくんは顔をしかめながらもそう叫んだ。
「ほんとに1人にしてくれ!」
そう、だよね。
ごめんね。
「分かった。」
そう返事して病室を出た。
sideあゆと
「はぁー。
なんかドット疲れたな。何だよあの女」
まだ直らない頭の痛みを感じながら俺はため息をついた。
買い物行ってたらバイクにひかれて、病院送りきなるし、起きたら知らない女がいるし、その女は急に現れて告ってきて、しまいには泣いて帰って行った。
まだ出会って一日も経ってないのに告白なんて。どうせ、外見だけを見ての告白だろう。
うんざりだ。
俺は中学の時、女から裏切られて散々な目にあった。だから女なんて大っ嫌いだ。
しかも、女なんてやっぱりすぐ泣くしうざい。
なのに、りいって子のあの泣きながら無理して笑ってるような笑顔を見たら心が痛むのと同時に、頭が痛くなる。
なんかすごく悪いことをしたような。
あの子を傷つけてはいけないような。
そんな気がする。
今まで女に対して傷つけないようにとか考えたことなかったのに。
何でだよ。
ていうか、俺何を買いに買い物に行ったんだっけ?誰かに頼まれたような気がする。誰だ?
まぁ、いっか。
あの女のことなんて忘れよ。
sideりい
あんなに面と向かって拒否されたら流石にしんどい。
でも、仕方ないよね。あゆくんは私と過ごしたことすべて忘れてるんだもん。
こんぐらいで落ち込んでちゃダメだよね!
自分に気合いを入れて家への道のりを急いだ。
次の日
私はあゆくんの入院するための着替えなどを持って行きに病室に持って行こうとあゆくんの元へ向かっていた。
1ヶ月前にあゆくんとは同居し始めたんだ。
だからあゆくんの荷物は全部うちにある。
あゆくんは私と暮らしていたことも忘れているからびっくりして嫌がられなければいいな。
そう考えているとあゆくんの病室の前まで来ていた。
よしっ!今日も頑張るぞ!
コンコン
ノックするけど返事がない。
寝てるのかな?
でも荷物置かないといけないし。
どうしよ。まあ、さっと置くだけならいいか。
「失礼しまぁーす。」
恐る恐る中に入るとやっぱりあゆくんはねていた。
ふふ。
やっぱり可愛い寝顔。
あゆくんが記憶をなくす前は朝早く起きてこっそり寝顔を見てたな。
少しだけ寝顔に見惚れてしまう。
でも、すぐ我に返った。
いけない!早く荷物を整理しないと。
棚に荷物を整理していると
「りい。愛してる。」
えっ?
あゆくん思い出した?
慌ててあゆくんを見るけどあゆくんは目をつぶったままだった。
寝言か。
でも、やっぱり寝言でもあゆくんに名前を呼んでくれるなんて嬉しいな。
るんるん気分で整理を続けて5分が経った時
「ううーん。」
そんな声が聞こえてあゆくんの方を向くと
あゆくんは目を開けていた。
「わっ!?」
突然のことにびっくりして思わず小さく声が出てしまった。
「またお前かよ。人が寝てる間に。
次は何だよ!てか、俺の荷物勝手に触んな。」
昨日の冷たい目で見られて怖気づく。
「あぁ、ごめんなさい。体調大丈夫?」
昨日事故に遭ったばかりだからどっか痛いところないかな?
「別に。なぁ、お前は何で昨日も今日もここに来る?何で俺のことを知っている?」
それは・・・・・・・・・・・
言えない。言えないよ。
今のあゆくんには。
女嫌いなあなたに、私とあなたは付き合ってたんだよ。高校の時告白してくれて救われたんだよ。
なんて。
言えない。
だからただ私は愛を伝える事しかできないの。
「好き・・・だからだよ。愛してるから。」
目を真っ直ぐに見て言うと
「っ!何なんだよ!好き、愛してるって。
お前と会ったことも話した事もねーだろ!
俺の、俺の何を知ってんだよ!
どうせ、外見しか見てないんだろ?
お前も他のみんなと同じで!
俺は嫌いだ。あんたなんか知らねー」
あゆくんはそう吐き捨てて外を見る。
「だよねっ。あゆくんは何で急にって感じだよね。でもね、でも、外見なんかじゃないの!
本当に心の底から愛してるの。
あゆくんの中身が好きっ!
女嫌いで女の子には冷たいけど、優しさだってあることを知ってる。
友達思いのことも家族思いなことも全部知ってるの!私はその優しさに救われたの。あなたに救われた!だから私を信じて、私を知ってそれで私のことをあゆくんが好きになれたら付き合ってほしい。私はいつでも何日でもあゆくんの側にいる!だから、信じてっ!?」
堪えきれず涙が溢れた。
それを見てあゆくんはびっくりしたようにそれでいて泣きそうなりながらこっちを見て言った。
「分か、った。まだ何も知らないくせに嫌いなんて言って悪かった。
俺がお前に何をしてやって、こんなに思ってくれているのかはわからないけど、信じる。お前の名前を教えてくれ。」
っ!あゆくん・・・・・・・・・
嬉しい。やっぱりあゆくんはあゆくんだ。
記憶を失っても優しいあゆくんだ。
「私の名前は小川りい。
あゆくんと同じ大学生だよ?よろしくね!」
これからがスタートだ。
もう一度あゆくんと・・・・・・・・
sideあゆと
俺はりいがいなくなった病室で1人さっきのことを考えていた。
気持ちよく寝ていた時になんか音がして誰かいるのかと目を開けたらそこには昨日の女がいた。
またこいつかよ。今度は何をしにきたんだよ。
人の荷物触って。
そんなふうに思い睨むと女は慌てたように言った。
「あぁ、ごめんなさい。体調大丈夫?」
俺の体調を気遣うように聞いてきた。
別にお前から心配されたくねぇし。
勝手に人の部屋入って、来んなって言ったのに今日もまたきている俺の嫌がることをする女する女にはな。
昨日からこいつはなんで俺に構うんだ?
ガキの頃会ったりしたのか?
でも、だったら覚えているはずだし。
何でだよ。
「別に。なぁ、お前は何で昨日も今日もここに来る?何で俺のことを知っている?」
そう聞くと女は躊躇したように間を開けて答えた。
「好き・・・だからだよ。愛してるから。」
はぁ?またそれかよ。好きって、愛してるって俺達会った事ねえのになんてそんな薄っぺらい告白してくんだよ。
怒りがピークに達して怒りに身を任せて言葉を投げつける。
「っ!何なんだよ!好き、愛してるって。
お前と会ったことも話した事もねーだろ!
俺の、俺の何を知ってんだよ!
どうせ、外見しか見てないんだろ?
お前も他のみんなと同じで!
俺は嫌いだ。あんたなんか知らねー」
もう、ほんとにお前なんか大っ嫌いだ。
てかこんなに言ったらどうせ女は泣くんだろ?
酷いとか勝手に言って泣くんだろ?
でもそんなこと知ったこっちゃねー
最悪、女が泣き叫ぶのを覚悟しながら外を見ていると
「だよねっ。あゆくんは何で急にって感じだよね。でもね、でも、外見なんかじゃないの!
本当に心をあゆくんの心の中から愛してるの。
女嫌いで女の子には冷たいけど、優しさだってあることを知ってる。
友達思いのことも家族思いなことも全部知ってるの!私は優しさに救われたの。あなたに救われた!だから私を信じて、私を知ってそれで私のことをあゆくんが好きになれたら付き合ってほしい。私はいつでも何日でもあゆくんの側にいる!だから、信じてっ!?」
その女は泣かなかった。
今にも泣きそうになりながらも強く訴えてきた。それで俺は悟った。
こいつは別に外見で好きになってきた訳じゃないんだ。ただ、何で俺を好きなのかはわからないけど、ちゃんと俺の心を見てくれる。
じゃあ、俺は昨日と今日彼女を平然と傷つけていた。ただ純粋に俺を好きだと言う女の子に。
俺は最悪だった。
「分か、った。まだ何も知らないくせに嫌いなんて言って悪かった。
俺がお前に何をしてやって、こんなに思ってくれているのかはわからないけど、信じる。お前の名前を教えてくれ。」
この子を信じたいと思った。
俺に酷いことを言われてもただ本気で気持ちを伝えてくれる強くて真っ直ぐな子を。
「私の名前は小川りい。
あゆくんと同じ大学生だよ?よろしくね!」
りい・・・か。
なんか知ってる。
なんだ?この違和感。
初めてじゃない。この子の名前は。
知ってる。ずっと前から知ってる。
何だ?思い出せない。
りい?
君は俺と会ったことがあるのか?
その謎に包まれる答えは、りいがいなくなってしまったこの部屋ではどうしようもなかった。
sideりい
そしてあゆくんは無事退院し、それからはあゆくんと一緒に住んでいた家には一旦住むのをやめてお互い実家に戻った。
お母さんに今のあゆくんの現状を話したら心配されたけど、笑顔で受け入れてくれて実家に。そして、今は毎日あゆくんと会っている。
「あゆくん!お待たせ!」
今日もカフェで会う約束をしていた。
あゆくんは最初はぎこちなかったけどだんだん会っていると前のあゆくんに戻ってきた。
でもまだ完全に記憶をなくす前のあゆくんでは当たり前にない。
私と今のあゆくんの関係はまだ友達だから。
でも、少しずつでいいんだ。
少しずつ好きになってもらえればそれで幸せ。
「りい!来たか!りいの好きなカフェラテ頼んで置いたぞ?」
「うん。ありがとう!」
私はどんなあゆくんでも好きなんだ。
2人で何気ない話をして盛り上がる。
大学の先輩の愚痴とか、その日嬉しかったこととか。
そんなことを話していると、急にあゆくんが真剣な顔をして言ってきた。
「りい。今日一日空いてるか?
空いてたらちょっと出かけないか?」
どうしたんだろう?
「うん。空いてるよ?どこに行きたいの?」
「まぁ、ちょっとな。」
聞いてもあゆくんは答えを教えてくれなかった。
それからカフェをでて、あゆくんに連れられるままに足を運んだ。
連れてきてもらった先は海だった。
青い空に綺麗に澄んだ海。
綺麗・・・・・・・・・
海に見惚れていると
「りい。」
あゆくんが呼んだ。
ん?
「どうしたのあゆくん?」
「りい。りいのことを好きになった。
今まで待たせて悪かった。俺と付き合って欲しい。」
うそっ!?ゆ・・・めっ?
「ほんとに?」
信じられないと思いながらあゆくんに聞く。
「ああ、ほんとだ。
りいが好きだ。」
嬉しいっ!
あゆくんの2度目でも両思いになれたんだ。
「はぃ!ぜひお願いします!」
そう返事して微笑んだ。
そして2人で海を満喫してから帰り道を手を繋いで歩いた。
そして、あゆくんが信号を渡ろうとするところで突然止まった。
「った!痛い!はぁ、はぁ、はぁ、りいっ!」
えっ?あゆくん?
突然あゆくんが倒れた。
何で突然?
あ!ここ、あゆくんが事故に遭ったところだ!
だからこの場所を見て混乱したのかもしれない。
とにかくあゆくんを病院に連れて行かないと。
私は急いでタクシーを拾い病院に向かった。
緊急であゆくんことを事故の時見てくれた先生にしてもらえた。
「あの!あゆくんは大丈夫でしょうか。」
また、あゆくんに何かあったらどうしよう。
「大丈夫ですよ。体に異常はありません。
ただ、倒れた場所が事故の場所だったので何か記憶が重なり合って混乱してしまったのかもしれません。今日は泊まっていってください。
明日もう一度確認して、何も異常がなかったら
明日には帰れるでしょう。」
良かった〜。
その日私は安心してあゆくんの手を握りしめて眠りに堕ちた。
「ん。」
私は朝の5時頃に目が覚めてしまった。
あゆくんはまだ起きていなかった。
あゆくんが起きた時誰もいなかったら寂しいよね。
手を握ってあゆくんが起きるのを待っていると
「りい。」
あゆくんが目を覚ました。
「あゆくん。どう?体痛いとこない?」
水を渡しながらそう聞くと
「りい。俺、全部思い出した。」
えっ!思い出した?
全部?うそっ!
「ほんと?私と一緒に住んでたことも?
高校の時告白してくれたことも?全部?」
あゆくんは頷いた。
「うん、思い出した。
あの、あの、ごめん!りい!
俺、記憶をなくしてりいに会った時、酷いこと言ったよな。ほんとごめん。きもいとか帰れとか迷惑だとか。すごい最悪なこと言った!
ほんとごめん!
りいを守るって言ったのにりいの側にいるって言ったのに・・・・・・・・最低だ。」
あゆくんは泣きながら謝った。
違う、違うよ。あゆくん。
「違うよ。あれはあゆくんのせいじゃないもん!あゆくんは記憶をなくしても、私を好きになってくれたんだよ?私が信じて?って言ったら、信じるって言ってくれた。
だからあゆくんは記憶をなくしてもどんなあゆくんでも私の味方をしてくれるし、私が愛してる、大好きなあゆくんだったんだよ!」
だから自分を責めないで?
そんな気持ちであゆくんを見ると涙で澄んだ瞳をして笑ってくれた。
「ありがとう。
りいが諦めないでくれたおかげで、りいが信じてって言ってくれておかげで今がある。
これからもよろしくな。
今度こそどんなことがあっても離さないし、味方だから。りい。愛してる。もう1度言う。
大学卒業したら結婚してくれ。」
嬉しいっ!
やっぱり諦めずにあの時あゆくんへの気持ちを忘れないで真っ直ぐ伝えて良かった。
「はいっ!喜んで!これからもよろしくね!」
愛しい人に向かって微笑んだ。
1度、記憶を失くしてしまったあゆくん。
でも、愛を伝えることで1番大切な人、
あゆくんは私のもとへ帰ってきた。
これから先、何があっても私達は永遠に一緒だ。どんな嵐が来ようとも2人で守り抜いていす。
最愛の人の隣で。
完
完結しました!
今まで読んでくれた方ありがとうございました。
嵐が来ようとも
「嵐が来ようとも絶対俺はずっとりいの隣にいるから。
世界中のみんながりいの敵だとしても俺はずっとお前の味方だ。愛してる。だから俺を信じて付き合わないか?」
高校2年の夏、彼氏に振られて1人で泣いていた私に彼は真剣な顔をしてそう言った。
そんな告白が今の弱ってる心には痛いほどに響いた。
私は必死に涙をぬぐいながら笑顔を作って
「ありがとう。」
そういって、彼の言葉に頷き彼の手をとった。
ーそれから3年後ー
「あゆくん!大丈夫!?
怪我して救急車で運ばれてびっくりしたよ。
痛いところない?多分入院だよね!
なんでも言ってね。なんでも持ってくるし私が今度はあゆくんを支えるからね?ていうか、ほんと無事で良かったよ〜」
3年前あゆくんは傷ついた私に『ずっとお前の味方だ。愛してる。』と言ってくれた。今までずっと一緒にいてくれたあゆくんには感謝の気持ちでいっぱいだ。
今はお互い大学生で、大学を卒業したらしたら結婚してくれとも言われていた。
だから今度は私だ。あゆくんが怪我で辛くてもわたしがささえるんだ。
そう言う気持ちであゆくんに笑いかけた。
するとあゆくんは
「はっ?誰あんた?」
っ!?
あ、ゆくん?
あゆくんどうしたの?
あゆくんは学生の時私に告白してくれる前のような冷たい他人を見るような目つきをしていた。
「あ、ゆくん?誰あんたってりいだよ?
今までずっと一緒だったりいだよ?どうしたの?」
あゆくんの変わりように恐怖を抑えながら聞くと
「あぁ、小川さん来てらっしゃったんですか。
今から大事な話をします。
ひとまずこちらへ。」
あゆくんから返事が来る前にお医者さんが来た。
「はい・・・・・・・・・・」
どういうこと?
あゆくんのあの目、私に学生の時告白してくれた前のようだった。あゆくんは私に告白してくれる前、中学生の時に女関係で酷い目にあったらしくて女嫌いだった。
ただただ混乱しているとお医者さん言いにくそうに話し出す。
「小川さん。
落ち着いて聞いてください。
松原あゆとさんは事故の際、頭を強く強打し、人間関係の家族以外のことの記憶を失くしてしまいました。
しかし、中学生になるまでのことは覚えているようです。
日常生活には支障はありませんがおそらく小川さんや高校で出会った友人のことの記憶を失っています。
脳に良くないため、無理に思いただせることは絶対に避けてください。」
う、そでしょ?
信じられない。あゆくんが私のことを忘れているなんて・・・・・・・・・・
そこからの先生の話は上手く頭に入ってこなかった。
話が終わりあゆくんのいる病室に向かう。
どんな顔してあゆくんと会えばいい?
あゆくんは私の出会ったことも高校生の時告白してくれたことも全部忘れてしまっているんだ。
あゆくんにもう一度あの敵意を込められた目で見られるなんて想像するだけでも辛かった。
行きたくない。
でも行かないと。
どんなに酷く接されたって私はあゆくんが好き。大好き。その思いはずっとこれからも変わらないんだ。
よし。行こう。どんなこと言われてもあゆくんと一緒にいるんだ。支えるんだ。
覚悟を決めて笑顔でノックをして中に入る。
「ちっ、女かよ。
入ってくんな。俺は女が大っ嫌いなんだ。
りいだかなんだか知らないけど出ていってくれ。
空間に女がいるだけでも迷惑なんだよ。」
っ!
入ってすぐ鋭く強い言葉の刃が飛んできた。
でも、ここであゆくんのいうことに従う訳には行かないんだ。
負けない。どんなことを言われても。
「ごめんね。私、小川りいっていうんだ。よろしくね。」
笑顔で言う。
「よろしくなんてしねえし。出てけよ」
睨みながらあゆくんは言ってきた。
やっぱり辛いな。
「ごめんね。それはできない。私あゆくんの側にいるからずっと。
見て!今日は天気だね!あゆくん退院したらまた走りに行けるね!」
あゆくんはすごく走るのが速くて走るのが好きなんだ。
だからいつも夕方は走るのが日課なの。
「っ!なんてお前がそれを知ってるんだよ。
てか、はやくか」
「好き、大好き」
あゆくんがおそらく「はやく帰れよ」と言おうとしたのを遮って言う。
あゆくんが私と少し打ち解けてきたらもう一度今のあゆくんに気持ちを伝えようと思ってたけど、どうしても気持ちが抑えきれなかった。
私に冷たいあゆくんを見てもその姿を見るだけで愛しいと言う気持ちが溢れるんだ。
「はっ?俺のことよく知らないくせに告白とかなんだよ。どうせお前も俺のこと外見だけ見て告ってんだろ?
女ってみんなそんなもんだもんな。
って、何泣いてんだよ。きもっ」
泣いて、る?
慌てて目元に手をやると涙で濡れていた。
あれっ?泣くつもりなかったんだけどな〜。
涙を頑張ってぬぐいながら必死に笑顔を作ってもう一度言う。
「ご、ごめん!
でもね。本当に好きなんだあゆくんのこと」
どんなに嫌いでも好きになってもらう。
それが私にできることなんだ。
あゆくんは私の顔を見て何を考えるような仕草をして荒い息を吐きながら頭を抑えた。
「はぁ、はぁ、痛い。」
「大丈夫!?」
そう言って背中をさすろうとした。
「触んなっ!」
あゆくんは顔をしかめながらもそう叫んだ。
「ほんとに1人にしてくれ!」
そう、だよね。
ごめんね。
「分かった。」
そう返事して病室を出た。
sideあゆと
続く
読んでくれてありがとうございました。
お祭り
「あと少しだからね。ちょっと待っててね、朝ちゃん。」
そう言って私の着付けをしてくれるのは私のおばあちゃん。
今日は夏祭りなんだ。
しばらく合ってなかったけど3年ぶりにあるんだ。
そして、私、朝日には今年初めての彼氏ができたのです。だから今日の夏祭りは彼氏とのお祭りデート。
半年前に彼の方から告白してくれて私も好きだったから当然喜んでオッケー。
めでたく付き合うことになったのです。
彼氏とお祭りデートなんてワクワクしかなくて、今日は朝からずっと張り切っていた。
可愛いって言ってもらえるかな?
少しでも叶斗くんと釣り合う女の子になりたくてなれない浴衣を来て化粧をしてお祭りに行くんだ。
「よしっ。できたよ朝ちゃん?」
おばあちゃんからそう言われて鏡を見ると華やかでいつもとは違う自分が写っていた。
浴衣可愛すぎ!
おじいちゃんに買ってもらった甲斐があったな。
「似合ってるよ。朝ちゃん、綺麗。」
「うん!あばあちゃんありがとう。」
おばあちゃんにお礼を言ってもう一回化粧を整える。
よしっ。これでいいかな。
いつもの自分よりはマシになってる。
もう一度鏡でおかしいところはないか確認してから家を出た。
家から祭の開場まではすぐ近くだ。
叶斗くんとは近くの公園で待ち合わせしてる。
もう来てるかなぁ?
小走りで公園に入るとやっぱり叶斗くんは先に来ていた。
かっこいいな〜。いつものことだけどあんなかっこいい男子が私の彼氏だなんて信じられないよ。
叶斗くんの後ろ姿に夢中になっていると
叶斗くんは気配を感じたのかこっちを向いた。
「お〜い!あーちゃん!こっちこっち!」
ドキッ
かっこいい姿で自分の名前を呼ばれて胸が高鳴
「おっ〜。かわいい!似合ってるよ。あーちゃん!」
1番に可愛いと言ってくれた。
嬉しい。頑張って可愛くした甲斐がありすぎるよ〜
「ありがとう。
あの・・・頑張って叶斗くんのために可愛くしてきたの」
恥ずかしい思いをしながらも伝えると
ハァーとため息が横から聞こえてきた。
どうしたんだろう。
やっぱり可愛くなかった?
不安になって横を向くと赤い顔で叶斗くんは何かぶつぶつ呟いていた。
「ぁ〜、俺の彼女可愛すぎだろ。
しかも俺のためとかズルすぎ。
もうちょーかわいー」
もしかして、慣れない浴衣着てくんなとか思ってる。
逆に迷惑かけてるかな?
「あの〜、叶斗くんどうした?
やっぱりこの格好迷惑?」
そういうと、叶斗くんは焦った顔をした。
「いやいや、違う!迷惑なんかじゃないよ絶対!
可愛すぎて悶えてた。」
ストレートに言われて嬉しいけど恥ずかしくなった。
////っ!
可愛いって言われて嬉しいけど、ストレートすぎるよ。
「よし!じゃあ、行こうかあーちゃん?」
お互い顔の赤みが直ってからようやく祭りへと向かう。
「うんっ!」
よしっ、楽しむぞー!
それからは幸せな時間だった。
2人でわたあめやりんご飴を食べて金魚すくいをして、たくさん笑って、ほんとうに楽しかった。
これから花火が始まる。
「ねぇ、あーちゃん。ずっと一緒にいようね。」
花火が打ち上げられる瞬間叶斗くんから優しくキスをされた。
「うん。これからもよろしくね。叶斗くん。」
叶斗くんと付き合えて恋を知った。
今これ以上にないくらい幸せだ。
この幸せがずっと続きますように。
花火を見上げながら大好きな叶斗くんの横でそう願った。