NoName

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3/3/2024, 12:26:40 PM

小さいながらこの日が嫌だった

常識は身体に寄せてこうあるべきとされ
どちらでもないと言えない

時代が過ぎ去った今

自分が何者なのか
自分で決めて良いのだと

誰かが叫んでくれたから

ノンバイナリーでアセクシャルなのだと
言葉にできる時代にしてくれたから

大人になり今年も春の訪れに感謝をして
タラの芽とフキノトウの天ぷらを食べるのだ

「ひなまつり」

3/2/2024, 11:22:59 AM

今がしんどくても
未来はどうなるかわからない

だからあなたは
数多ある言葉から希望を選び
他の誰よりも大きく書いた

私はその大胆さに
みせられ救われたのです

「たった1つの希望」

3/1/2024, 10:15:35 AM

自分が読みたいものを
息をするように
吐き出して

「欲望」

2/29/2024, 12:20:11 PM

早朝の薄暗い時間
駅前の空気は薄白い

誰もいない小さな改札
電子とレトロが交わるホーム
始発列車に乗り込みひと息つく

見渡すかぎり空の座席は非日常
しんと静かな世界にぽつんとひとり

出かけ間際に入れてきたコーヒー
ボトルの蓋をそっと開けて

広がった香りを深く吸い込み
息をゆっくり吐いたら目を瞑る

熱々をふぅと冷ましてひとくち
酸素と血が巡り身体がじんわりとする

発車のアナウンスは流れない
ゆっくりと揺れ走り出す長い箱

眩しい朝日のその先に

「列車に乗って」

2/28/2024, 10:44:23 AM

目的地と現在地がないと
迷わずに進むことはできないし
ちょうど良い加減の準備も難しい

眼の前に遮るものが無くなったとき
どこに向かえばいいのだろうと
初めて気がつくのかもしれない

今どこに居るか検討もつかないなら
それはもう迷子といっていいだろう

けれどもし
空と地しか存在しないような
遠い先に影も見えないところから
一歩を踏み出せたなら

想像したこともない場所に
辿り着けるかもしれない

さて空を飛ぶ鳥たちは
どこへ向かっているのだろうか

「遠くの街へ」

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