お題:友達
時刻は深夜1時、返信は来るはずがないと思って君にSNSで連絡する。
「ねぇ友達ってなんだと思う?」
『どうした?大丈夫なんかあったん?』
いつもSNSの返信が遅い君がすぐに返信してきた。
「んーちょっとね」我ながら歯切れの悪い返信。
『そうなん?でもまぁ一緒にいるのが苦痛な人は友達じゃないと思うよ』
そうか、君はそう言ってくれるんだ。
『やっぱり何かあったんだろう、A達がなんかしたか?とっちめてやろうか?』
A達って決めつけてる、でも正解なんだよな。
「ううん、大丈夫。でもありがとうスッキリしたよ」
『何があったか言いたくないなら聞かないけど、相談してな』
「本当にありがとう、一番の友達だよ😭」
『何いってんの?うちら友達じゃないよ』
えっまさかここで裏切られるの…
『うちらは心友やそこいらの仲じゃない
何かあったら遠慮なく言ってな』
「えっ好き、一生ついて行く」
『煽てても何もでらへんよ(笑)』
それから心友と他愛のない話をした。
時刻は4時近く、友達数人失ったが心友ができた日だった。
お題:行かないで
自分は現在必死に走ってる。
心臓の脈がドクドクと鳴ってるのを感じる。
それでも足を止めることはできなかった。
時刻は現在朝の8時25分、最寄のバス停に来るまで残り3分。
今朝起きたら、時計は8時示していた。
「なんで目覚ましは鳴らなかったんだよ」
自分は文句を言いながらも大急ぎで準備をして家を出た。
最寄のバス停から家まで走って12分ほどの距離にある。
今日は会社のプレゼンがある日だ。
(今日遅刻したら企画から外される、ヤバい、まじヤバイ)
やっと念願だった企画を任せて貰えたんだ。
この日のために寝る時間を惜しんで準備だってした、絶対遅刻するわけには行かないんだ。
僕は走った、それはもう必死に走り、漸くバス停には着いたが、バスは無常にも扉が閉まる瞬間だった。
(あぁ終わった……)
僕はスーツが汚れるのも気にせずに膝を付いた。
とりあえず会社に連絡をしなければと思い、スマホを取り出した。
スマホの画面には 9月7日(日)
と書いてある。
なんと仕事は休みだったのだ。
自分は思わず安堵の溜息吐いた。
よし帰るかと思い重い腰を上げた。
ピロリン♪
スマホが鳴った。
確認すると友人から連絡だった。
(お前の家に忘れ物したから今から取りに行く、近くにいるから15分ぐらいにはつくから)
(待て、もう少し後に来いよ)
(いや今日の昼から必要なやつだから今から行くわ)
それから連絡しても既読はつかなかった。
今の自分はスーツ姿だ、今日出社と勘違いした僕の姿を見て、友人はどう思うか考えた。
答えは一つだ。
大笑いされ、ネタにされるだろう。
自分も友人が同じことしてれば、余程のことが無い限りネタにする。
友人が我が家に来るまで残り15分。
僕は大急ぎで家への帰路へ着いた。
頼む友人よ僕の家へどうか行かないでくれ。
お題:どこまでも続く青い空
私が死んだ日も空は青かった。
あれはそう秋の日ことだった…
私は双子の妹とでかけた日のことだ。
私は事故で死んだ。
よくある話だ、居眠してる車が私達の方に突っ込んで来た。
妹は生きた、でも私は死んだ。
私と妹は違いがない程瓜二つだった。
でも違うのは性格だ、妹は明るくて要領が良く、優しい。
私は平凡の一言に尽きるだろう。
まぁ同じ顔でも性格もいい妹は、其れはそれは人から好かれた。
でも今日、産まれて初めて神様はいると私は思った。
だって私が死んでくれたから。
私が死んだ日の空はどこまでも続く青い空だった。
お題:衣替え
我が家の衣替えは突然だ。
テレビのニュースでも衣替えした方がいいと言ってるのにしない。
しかし、ある日突然家族の誰かが、やり始める。
自分だったり、母だったり、妹だったり、とにかく誰かが突然始める。
衣替えをして暫くすると寒くなったり、暑くなったりする家族内では「虫の知らせ」や「第六感」が働いてるからと言いあったりしてる。
また今年も母が衣替えを始めてたこれから寒くなっていくのだろうな。
しかし、母と自分のファッションセンスについて
言及するのは、辞めて頂きたい。
「このボロボロのジーパンダサいわ」
それはダメージジーンズなんだよ、近所中に響き渡る声で言うのやめてくれ!
衣替えするとき、自分の心はもう羞恥心であのダメージジーンズのようにズタボロだ。
お題:声が枯れるまで
これは忘れられない旅の記憶だ。
私は声が枯れるまで貴方を呼び止めるんだ。
「行かないで、置いて行かないで…」と
他の仲間も貴方を止めるために叫んでいる
それでも貴方は私達を置いて逝くんだ。
「僕は勇者だから」って。
貴方が一人犠牲になって世界が救われようが、私達にとってどうでも良いことだ。
共に旅をすれば世界より、旅を共にする仲間の方が大事だった。
旅をして誰か犠牲にならなきゃいけない事が分かった時点で、貴方一人犠牲になるんじゃなくて私達も連れて行ってほしかった。
でも優しい貴方はきっと私達に生きて欲しかったのだろう…
それは私達も同じ気持ちだったのに。
世界は救われた。
貴方の犠牲によって。
でも今も声が枯れるまで私達貴方の名前を呼ぶんだよ。
「いつ帰って来ても大丈夫だよ、私達はここにいるよ」
声が枯れるまで呼び続けるから。
だから早く気づいてね。
寿命には負けちゃうから。