お題：星座

　幼い頃に見た夜空は宝石のように見えた。
母に「あの星はなんの星座は何星座なの？」と尋ねていた。
母は星座には詳しくなかった、でもオリオン座だけは分かるよと教えてくれた。
冬になるとオリオン座をよく探していた。

もう母と探すことは出来ない。
けれど私の娘にオリオン座の探し方を伝えていこう。
私の娘もいつか伝えれる人がくると良いなと思いながら私は星空を見る。

色んな星座を娘に伝えられるよう、そしていつか母と星座を見れた時、今度は私が教えてあげれるために。

お題：踊りませんか？

踊りませんか？踊りませんか？

踊りましょう、踊りましょう。

何も考えず、ほら手を取って。

何も考えず楽しく踊りましょう。

僕の掌で踊る君は何て滑稽で愚かなことでしょう。

このまま踊り狂って何も考えず死んでね。

あぁ何て、素敵な光景でしょう!

「あらお客様こんにちは、よければあなたも一緒に踊りますか？」

お題：巡り会えたら

　現世では君と逸れちゃったね。
私を置いて先に逝っちゃうんだから。
本当にバカ、でも君が大好きだから君を探さないと。
もし叶うなら来世で巡り会えたら君の隣に居させてね。
「いま会いに行くね…」

お題：奇跡をもう一度

　奇跡に縋っても仕方ない。

奇跡なんて起きないものなのだから。

でも、人は何かに縋らないと生きていけないのだろう。

正直、生きてること自体が奇跡なんだと思う。


「奇跡をもう一度」なんて思わない生き方をしたいな。

お題：たそがれ

夏の夕方は長いが、冬は短い。
冬の夕方は何故か、寂しい気持ちになる。
歳を重ねると、その気持ちも強くなる。
あぁ自分は衰えてきてるなと思い、少しだけ生にしがみつきたくなる。

まだ人生が長いが、少しずつ死へと近づいてる。
そう思うとやはり寂しい。