ペンタ

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9/30/2023, 11:18:34 AM

#きっと明日も

「最高に楽しかった」
別れ際に、抱きしめた

しばらくの間、頬を胸に埋める
自然と離れた目線が彼と合う
目を閉じて、触れあう唇

彼の笑顔、抱きしめた感覚、唇の感触
きっと明日も思い出す

最高に楽しいの次の日は、最高に寂しい日

あなたが私だけのものになればいいのに……



8/20/2023, 10:27:29 AM

#さよならを言う前に

最後の一本
あなたと同じ銘柄のタバコに火をつける
煙を吐き出し、火元を見つめる

風で進むタバコの火が好きだと言った私の言葉に
線香花火のような感性で楽しんでいるんだねとあなたは言った

花火大会で始まった運命の恋
非現実的な夜空の彩りは、私たちの恋を後押しした
永遠と信じた恋だった

いつの時も、永遠はすり減り、いつの間にか一瞬となっている

打ち上げ花火は、線香花火となり、小さな玉がパチン、パチンと火花を散らしていた

長く伸びたタバコの灰を灰皿に落とすと、火元から折れ、ジュッと音を立てて消えた
同時に、心の中の線香花火の玉がポトンと落ちた

空の箱を握り潰し、あなたのもとへ向かう

人生で一番大きく美しい大輪の花は、音だけ残し溶けて消えていった

8/13/2023, 10:45:39 AM

#心の健康

会った後に、また会いたいと願う大切な人

会えば会うほど、心の健康は満たされ、枯渇する

「大好き」
あなたは何度も口にする
「好きだよ」
返す言葉にあなたは安堵する

言葉を交わすごとに、心の健康は満たされ、また枯渇する

言葉以上の感情を伝えたい
言葉にのせた思いはどれほど伝わっているの?

肉体的な繋がりの不足を、心の繋がりで満たしたい
幸せの具現化を願うように
私は、同じ言葉を何度も口に出す

私の言葉を信じて、満たされてくれていますか?
想うのは、毎日あなたの事ばかり



4/9/2023, 12:38:33 AM

#これからも、ずっと

夜桜を見に行こう
毎年の恒例
一年に一度だけ、あなたを自然に誘える口実

桜の木の下のベンチに腰かける
見頃を終え、残り少ない花びらにライトが当たる
雨が降り始め、そろそろタイムオーバー
あなたと一緒にいられる時間はもう終わり
もう、思いを伝えるタイミングを逃してしまったな
涙がこぼれないように見上げると、花びらが一枚ほほに触れた。

雨も少し強まり。ライトが切れた。
頬の花びらをつまみ、見つめる。
「また、来年だね」

立ち上がろうとした私の頬に触れるあなたの手のひら。
見つめる私に近づくあなたの優しい唇。

切なさから嬉しさに変わった涙は、雨と一緒に流れ落ちた。


4/6/2023, 3:43:20 PM

#君の目を見つめると

一度恋に落ちた君の
瞳の中には、私はもういない

それでも、君の目を見て、私は笑顔を作る

もう一度、君に愛してほしくて

君の瞳に映りきらない程、側によれる日は来るのだろうか

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