『貴方が落としたのはこの金の斧ですか?』
「あ?オラの斧ならここにあるでや」
『え?じゃあ貴方?』
「ワシは釣り人だで斧なんぞ持っとらん」
『あれ??』
「女神さん女神さん、こっちこっち!斧落としたんはオレや」
『………紛らわしいっ!もう知らないっ!!!!』
「おいおいおい!オレの斧返してくれー!!」
(ここにある)
金の斧銀の斧のオマージュ、斧は翌日返してもらえました。
痛たたたたた!!!!!!ちょっと!!なんで宮殿までの道が舗装されてないのよ!!?
明日「国民の意見箱」に舗装しろって投函してやるんだからっ!!
(素足のままで)
シンデレラ、ガラスの靴脱げたあとのダッシュは相当キツかったご様子。
大丈夫、この下には空飛ぶ絨毯が待機してる。
さぁ、ここから出て行こう。俺を信じて。
そう言われて信じた結果がコレよ。
空飛ぶ絨毯の待機位置までもう一歩だけ、そう、もう一歩分だけ届かなかった。
つまり、今まさに落下中。
(もう一歩だけ、)
アラジンのオマージュ、一歩分の差であーーー!!!
「ここは…」
突然目の前に広がった見知らぬ街。
ちらほらとひと気がある大通りのようです。
「ここは…?」
突然の事で同じ台詞を繰り返す。
『見ない顔だね、今来たのかい?』
と後ろから声がかかり振り向く。
そこにはヤギや豚の顔をした人達が立っていた。
『ここはね、特定の最期を迎えた奴が来る場所さ』
と奥にいた人が言った。
特定の最期…そうか、自分はオオカミに食われたのか。
『ようこそオオカミの胃の街へ、同じ最期の仲間よ』
(見知らぬ街)
オオカミに食われた者達で胃の中に街作っちゃった。
「あの遠雷光る方向に鬼ヶ島はある」
そう言って船を出し帆を張って風を制御しつつその方向へ進度をとる。
が、遠雷にはいつになっても近付かない。
「あのぉ桃太郎さん、言いにくいのですが…イカリ上げてません」
「繋留ロープも外してません」
「そもそも風吹いてません」
遠雷は遠い。
(遠雷)
桃太郎のオマージュ、うっかり過ぎた桃太郎。