60年ぶりにフィーバーしたお爺さんお婆さん。
川を流れてきた桃を切って食べたら全盛期の様に漲り、体力も沸き立ち、肌艶もぴっちぴちになったのです。
それはそれは濃密な夜でした。
きっと忘れない一夜になったでしょう。
そして翌朝スポポーンっと産まれたのが後の桃太郎なのでした。
(きっと忘れない)
桃太郎のオマージュ、桃食べて若返った爺婆から産まれた桃太郎説もあるよね。
舌を切られたすずめは、泣きながらすずめのお宿へ飛びました。
お宿で「なぜ泣くの?」と聞かれますが舌が無いので喋る事が出来ません。
そしてもっと泣きます。
なぜ泣くの?と聞かれたからもっと泣くのです。
(なぜ泣くの?と聞かれたから)
舌切り雀のオマージュ、喋れないのに追及されたら焦るよね。
私メリーさん、後ろに近付く前に何故かバレるの。
あのね、その足音が大きいのよ。パンプス?結構音響くわよ?
私メリーさん、この靴しか持ってないの。
じゃあ買いに行きましょ。足のサイズも測ってインナーからオーダーメイドするわよ。
私メリーさん、そこまでのこだわりは無いの。
(足音)
メリーさんのオマージュ、狙った人がお金持ちだったんだな。
「熱ッ!!熱っ!!!!」
ガラスの靴が脱げたシンデレラ、昼間に熱された石畳の熱に耐えながらも追っ手をまく為に懸命に走ります 。
まだ終わらない夏の日差しによって蓄熱した石畳はフライパンを熱する事も可能な程度なのです。
「正体バレてもいいから会場に居ればよかったー」
そんな叫びを残しつつシンデレラは家に飛び込むのでした。
(終わらない夏)
シンデレラのオマージュ、打ち水しても冷えない地面。
『ブリッジよりカウボーイ1へ…発進位置へ移動せよ』
『カウボーイよりパートナー、エンジン出力確認、次いで管制システムを確認』
『かぐやよりパートナー、出力20、管制システムチャンネル4で固定、オイルゲージ98』
『ブリッジよりカウボーイ1へ…前方進路上レーダー探知、異常無し…予定通り発進可能』
『カウボーイよりパートナー、準備出来たら合図をくれ』
「かぐやよりパートナー、エンジン温度が通常より低いが問題ない範囲だ。出力上昇99まで8秒、行けるぞ」
こうして遠くの空へ発進した機体は最終目標の月へ進路を向けるのでした。
(遠くの空へ)
かぐや姫のオマージュ、月への帰り方かっけえ。