今日も今日とて釣りして食べる分だけ数匹釣って、流れ着いた海藻拾って、大事に育てた畑の野菜を収穫して家路に着く。
今日も夕陽が綺麗に沈むなと水平線を眺めていた視界にふとした瞬間、一瞬のチラつきがあった。
自分の後ろから「動くな振り向くな。既に終えている」と声がした。
「どういう…?」
訳が分からないので、そう言いつつ振り向いて相手を探そうとする。
視界が逆転していく。手に持った魚や野菜が腕と一緒に地面に落ちていく。
最後に見えたのはキジの尾羽根だった。
(ふとした瞬間)
桃太郎のオマージュ、切られたことに気付かせない桃太郎の剣の腕。
彦星は織姫に会うために天の川を目指し急いでいる。
彦星の住まう星アルタイルから、織姫の住まう星ベガまでは14.4光年ほど離れている。
光年とは、光が1年かけて進む距離を用いた単位だ。
つまり、光速で14年以上かかるという計算である。
「1年1回、天の川で会いましょう」という事はつまり不可能な距離なのだ。
だが、彦星は諦めていない。どんなに離れていても必ず会いに行くと誓ったのだ。
どんなに離れていても急ぐしかないのだ。
(どんなに離れていても)
彦星と織姫のオマージュ、「織姫と彦星が 人間と同じような寿命だったら3.2秒に1回、 0.0086秒だけ会える」ので距離はあれど、割と会いまくっているようです。
春は出会いの季節だ。
あっちに恋、こっちに恋、愛にきて、愛をとばして。
見慣れないカモ達に混じって飛んできた1羽の白鳥。
自分がカモだと思っているようで、周りのメスに求愛をするが尽くハズレに終わる。
番になったカモ達はあちらこちらで巣を探しに飛んでいく。
最後の1羽になった白鳥は、また他の湖へ恋を愛を探しに飛び立つのでした。
(「こっちに恋」「愛にきて」)
みにくいアヒルの子のオマージュ、大きくなった後のお話。
罠にかかった鶴が目の前に居る。
去年もこの近くで鶴を助けた。
その後恩返しを受け、一時的に生活は楽になった。
「あのぉ、すみませんがまた罠を外してくださいませんか?」
やっぱり去年と同じ鶴だった。
運命の巡り逢いなのか今年も助ける事になった。
「正体バレてるし、今年は逃げないでもいいよ」
罠を外しながらそう言う。
今年も生活は楽になるだろうか?
(巡り逢い)
鶴の恩返しのオマージュ、〈2年連続罠にかかる〉実績解除した鶴。
打ち上げはどこ行こう?
居酒屋、レストラン、焼き鳥屋、家来る?
などなど、候補が上がる。
最終的には、食べ放題飲み放題の居酒屋に決まった。
桃太郎にお供達、鬼達に監督スタッフ大勢。
居酒屋に着く前から二次会はどこへ行こう?と議論が始まっている。
明日は二日酔い決定だな。
(どこへ行こう)
桃太郎のオマージュ、ドラマ撮影だったのかな?そんなに大勢で居酒屋行くなら前もって予約しとかないと。