登れ登れ
鉄の棒で出来た山を勢いよく登っていく。
1番先に頂上に着いた奴が1番エラいんだ。
登れ登れ
小学生の頃、休み時間になる度に起こっていた1番エラい奴を決める競争。
結局1番エラい奴は毎回同じで運動が得意な奴だった。
そいつは1番エラいからみんなに命令をする権利が与えられる。
「命令するぞ!みんなジャングルジムの1番上に来い!休み時間終わるまで遊び尽くすぞ!!」
1番エラくて1番良い奴だった。
(ジャングルジム)
この港町では「魔女の嘆き声」が聞こえるという。
魔女の嘆き声が聞こえると嵐になり漁に出ていた舟が帰って来れなくなるという。
この嘆き声は、漁に出て帰らぬ人となった旦那を想って泣く女が港町に呪いをかけたから聞こえるんだと言われている。
だがその実は、誰も近付けない岸壁に出来た洞窟に嵐で起きた強い風が吹き付けた時に反響して嘆き声のように聞こえているだけだ。
洞窟が崩れたりしてしまえば嘆き声は聞こえなくなるだろう。
だが、この嘆き声の正体を知っている者は、嵐の前兆だと教えてくれるこの声を聞き逃さないようにしている。
そんな魔女の嘆き声は恩恵と不気味さを兼ねて港町にこだまする。
(声が聞こえる)
秋の空
秋の匂い
秋の書物
秋の飯
秋の美術館
秋の山
秋の実り
紅葉し散っていく葉の如く短い間で秋は過ぎていく。
秋を見逃さないように出掛けてみよう。
秋の景色の中で恋も実るかもね。
(秋恋)
「だいじ」にしたいと読むか、「おおごと」にしたいと読むかで全く意味が変わるのに、同じ漢字を使う日本語。
だけど分かってる人は使い分けてどちらの読みが正解かすぐ理解する。文脈やシチュエーションで判断出来るのだ。
語学学習をする際難易度が高いと言われている日本語。
それをほとんどの人が使いこなせる国に生まれた事を大事にしたいと思う。
(大事にしたい)
時を止める事は可能か?
出来なくは無いだろうが、時を止めている間は全てがその事象を観測出来ていないのだから、止めていたという事実は認められない。
止まったとして、再び動き出した時になんの変化も起こっていないのだから、止めた本人でさえ証明する事が出来ない。
だから、あえて時を止めてみよう。大きな声で叫んでみよう。
皆さんご一緒に「時よ止まれ!」
(時よ止まれ)