未来の記憶
私の料理は独学のようでいて実は舌の記憶を頼りに過去の味の再現なのだ。それでもあの味には遠く及ばない。水か?塩の量か?何か特別な調味料か?
もう聞くすべは無い。
結局味の素、パッパッパッが決めてだったりして。
子供達があれ、あれ…ん~名前分かんないけどあれ食べたいと言ってくる。名前がないけど代々作り続けて来た美味しいあれ。
子供達の子供達もそれを食べて将来同じ事を言うのだ。
『あれ食べたい』と…。
天国に行ったら真っ先に教えを乞う
あれは何入れるの?って。
ココロ
ココロ、コロコロ、ココにコロン。
ココワ、ココロノ、ユワユローン。ココロ、コウコウ、フワフワン。
ココロ惑わすココロなり、ココロ
ココにあらず、どこにある。
ココロに誘われ裏切られ、
ココロに寄り添い救われる。
ココロこそ、すべての始まり、人として。ココロこそすべてを終える鬼となる。ココロは神か悪魔か人として。
ココロ、コロコロ、トンテンシャン
星に願って
子供の時は貧しかった。
貧しさは時代と共に変わって来ているから分かり合えないけど、どんな時も笑い飛ばし明るい貧乏生活を楽しむくらいに。
価値観は違って当たり前、それを受け止め認めて忘れないでね、愛情を。
困った事、大変な事、辛い事、人生はそんな事の連続。たまーにちょっと嬉しい事、楽しい事、笑っちゃう事がある。誰にでもどんな時でも。
その一瞬の喜びが生きる力をくれる。赤ちゃんが笑ってくれた、その嬉しさでその後の長い子育ての辛さも乗り越えられるように。
目が前についてるのは前向きに生きるため、強くなくてもいいからヘロヘロでヨロヨロで…それでも生きていれば良いことが必ず有るから。
太陽に月に星に山に海にいつも、いつまでも願い祈り時代を越えて今ここに生かされて私がいる。たぶん同じ星に願ったはず、100年前も200年前も…。きっとこれからも。
君の背中
私は男の背中を見るのが好きだ。
顔より背中の方が好きな事もある。
肉厚でガシッとして堂々としている。この背中についてくればなんにも心配いらないよって語っている。
絶対迷子にならないし不安にさせないと。
静かにたたずみ皆を見守るその背中に見惚れてしまう。
いつまでも見とれていたっけ…。
遠くから見つめていたら、突然振り返ったあなたの不思議そうな顔。
ねぇ、あなたの本心が背中にみえたら私は喜び?悲しみ?それとも…
遠く…
毎日おはよう…おやすみ、また明日
手を伸ばせばしっかり手を握ってくれて、あなたの温かい大きな手とまなざしが私の心を包み込んでくれた。
まだ私の手はあなたの背中の肌触りやホクロの位置も覚えてる。
何ものも入る隙間がないほど、私達はひとつになって生きていたね。
今遠く離れ2人の間に吹雪が吹き荒れている。身も心も凍えそう。
でもわかったの。
今の方があなたを近く感じることを
心で思っただけで、空にあなたを呼ぶだけで夢にでてきてくれる。
いつもあなたを感じている。
遠く近く…