【泣かないよ】
(※性的表現有🔞)
「さあ愛斗、脱いで 」
「…はい」
どいつもこいつも
オレを性的に見てやがる。
あの人も、あの先生も、あの先輩も、あの上司も…
オレ、思い出したんだ。
幼い頃、 母さんからにも性的虐待されていたことを。
オレは母さんの性処理の相手をさせられていた。
その時はまだ物心もついておらず
何も知らなかった。
「ねえ愛斗
もっと触って?」
何も知らない幼い子に
こんなことさせるなんて…。
「上手よ…さすがあたしの息子だわ」
何もわからず ただ真顔でひたすら母体に触れていた。
やがて母さんが果てて眠った時、
オレはこれを「これは教育なんだ」と思い込んでいた。
いつになってもオレは
誰かの性処理の相手をさせられている。
気づいた時にはもう既に汚れていたのだ。
「愛斗」
「…はい」
たとえ望んでいない行為でも
オレは泣かないよ。
私はあなたのために脱ぎましょう。
さあ、お好きにどうぞ…
【星が溢れる】
(※性的表現有り🔞)
「あ…ああっ…」
星のライトに照らされ、
彼女は濡れている。
かつて恋人だったオレに抱かれて
可愛く鳴いている彼女は
相変わらず 恥ずかしがり屋で顔まで布団を被せる。
彼女の綺麗な肌は
オレが少しでも触れたら傷がつきそうに
柔らかかった。
彼女がはらりと服を脱いだ時、
彼女は当時よりも痩せていた。
そんな彼女でもやはりオレは彼女を心から愛していて
たくさん体にキスをした。
いくら彼女が愛しくても
彼女はキスが嫌いで 唇を奪えない。
そのもどかしさを思いながら
体に優しくキスしたり、少し噛んだり
舌をはわせたりしていく。
「ココ?」
オレが優しく彼女が求める場所を
舌で探しだす。
彼女から出る蜜はとろとろで甘くて美味しかった。
優しく舌先で舐める度に可愛らしい声と
同時に溢れ出す愛液がたまらなかった。
「優しくして…」
『処女』の彼女は 汚れを知らない。
ゾクゾクと小さくふるえだす柔肌は
『天使』そのものだ…。
芯まで汚れているオレが触れるには
もったいないぐらい純粋だ…。
しかし いつも彼女は「あなただから」と
オレに身を委ねる。
…それは当時でも変わらない。
彼女には好きな人がいる。
オレにも旦那がいる。
これが許されない恋なのはわかっている。
だがもし、彼女がオレを本当に求めるその時は
旦那を捨てて 彼女と駆け落ちしようと思っている。
もちろん。他の愛人も捨てて…。
彼女はずっと オレのものだ。
【ひな祭り】
外は世間はひなまつり
こっちは暇なひなまつり
女子の肌をかっさらい
あの子は泣いている
嗚呼
僕は紳士にゃなれません
あなたの花婿になれません
もしもあなたが望むなら
私は男になりませう
溶けた花のベール
優しくなぞる
そんな目で見ないで
私は誰だ?
あなたの笑顔も声も全部
全部僕のものだと思っていた
あなたのくちから出るのは
僕の名前では無い
嗚呼 嫌 嫌
嗚呼
僕は紳士にゃなれません
あなたの花婿になれません
もしも僕を望むなら…
あの世の川を二人で歩きましょう
【物憂げな空】
(※性的表現有🔞)
あの人はオレを散々抱いて消えた。
あれから連絡が来ない。
大きなベッドの上で乱れて
行為が終わってもお互いに気持ちの熱は
消えることなく火照ってばかりだった。
「君の子供なら 生まれてもいい」
そう言って何度もこの体を抱いてくれたのに
あの人は季節外れの夏の一時を置いて消えてしまった。
はぁ…
所詮はこんなものだ。
これだから『男』は嫌いだ。
今でも愛しくも憎らしいあの感触を思い出す。
【バレンタイン】
今日は旦那の為に
リクエストされたカレーを作り、
ピンク色の美味しい酒を用意し、
風呂を沸かしてピンク色にし、
メイクをし、セクシーな服をこっそり着て
旦那の帰りを待っている。
旦那の帰りはオレより遅い。
オレは楽しみにしながら待っている。
なぜなら付き合ってから
初めて旦那にバレンタインのチョコを渡すからだ。
遠距離恋愛で約5年間渡せなかったバレンタイン。
やっとこの時が来た。
おかえりなさい ダーリン
HappyValentine