10/21/2023, 1:10:58 PM
【声が枯れるまで】#73
目が痛くなるまで見つめたかった。
耳が腐るまで声を聞きたかった。
声が枯れるまで叫びたかった。
愛してると隠しきれていない目を。
愛してると叫ぶ貴方の声を。
愛してるという言葉で。
10/13/2023, 12:30:45 PM
【子供のように】#72
窓枠に座って、暖かいと言う。
君の笑った顔は子供のようね。
細く覗く瞳の奥に太陽の光が反射して
静かな湖の水面のように輝きを放っている。
君が私を気づいてしまった時には
その水面はどうなってしまうの。
薔薇の海になって欲しいと祈る午後三時。
10/11/2023, 9:05:31 PM
【カーテン】#71
一枚の布を隔てたその奥に
底知れぬ気配を感じた。
それがどうにも治らないもので
どこにいようがカーテンの閉まった部屋は
恐ろしさが増しているように思える。
そして今まさに
ノック音のようなものが聞こえた。
布団に包まり、全身を丸めて強引に入れた。
足の一本も出していなく、横向きであった。
それが間違いであった。
背中に感じるはずの布団の重さは
まるで無重力であるかの様に感じなかった。
横向きに寝ているからとはいえ
少しは触れている感覚はあるのが妥当だ。
金縛りにあってはいないが、
自らそれを起こしているように
全身のパーツひとつすらも動かさずに
「すぐに消えてくれ」
と願うばかりであった。
気がつくと
朝日は私の目覚めを知らせていた。
昨晩の出来事など無かったように
華やかに日光を浴びたカーテンが舞う。
舞う?
とことん心配性な私は
毎晩、窓の鍵は閉めていたはずだった。
10/10/2023, 10:35:01 AM
【涙の理由】#70
無理に決めなくたっていいよ。
辛い時は辛いし、嬉しい時は嬉しい。
怒りが込み上げる時だって、
泣きたい時だってある。
だから君が一番楽な場所、時、環境で
涙を流そう。
得体の知れぬ物に押しつぶされそうな心が
少しでも軽くなるように。
10/9/2023, 11:20:05 AM
【束の間の休息】#68
【ココロオドル】#69
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