渡り鳥
風に乗って海鳥は
なにを思って飛ぶのだろう
風に乗って
ただひたすらに
はるかなゴールを
めざして進む
そこには何が映るの?
毎日ちがう波を見ているの?
毎日ちがう海風を聴いているの?
前をゆく鳥さんとは
テレパシーでおしゃべりしてるの?
うねりにも風にも 身をまかせて
どんな流れが来ても
ひるまず たゆまず
しなやかに こなしていく
その絶対的な信頼感
ノマド感
強さ、しなやかさ、軽やかさ
鋭い感覚に
「かっこいい〜」と
ミーハーな憧れを抱いてしまう わたし
さらさら
この紙は さらさら
いったん動き出すと
なめらかに どこまでも どこまでも
走り続ける
わたしがノリノリだと
さらさら 書ける
皿が2枚で さらさら(笑)
さらさら入る お茶漬け 食べたい (笑)
あなたがニコッとすると
わたしは、さらにさらに
舞い上がる
さらさら さらさら
木々の間から 流れ出る水は
やがて 大きな川となり
ザラザラしていた 大きな岩も
さらっさらの 小さな砂粒に
変えていくの
ザラザラしてた あなたの感情さえも
いまでは さらさらに溶け落ちた
砂時計のように
もう、すべすべのお肌に
還っていいの
ツルツルで さらさらした
マシュマロみたいな
ふんわり 柔らかな
あなたの内側に
さわらせて
一緒に 帰ろう
これで最後
これで最後。
昨日までと同じ間違いは
もう繰り返さない。
だって――もう後がないから。
これで最後。
そのひと口を食べたら
やめにしよう。
ほんとは、お腹なんて空いてない。
これで最後。
この靴とも、今日でお別れ。
そんなに好きじゃないし、
もう、窮屈なんだ。
これで最後。
エゴの声に惑わされるのは、
もうやめる。
きりがないから。
これで最後。
ほんとうに今回で、
地球はおわり。
だから。
遊び尽くそう。
ほんとうにもう、
これで最後だから。
君の名前を呼んだ日
まって-
いつもわたしは、かくれんぼ
ずーっと隠れてるのに
まだみつけてもらえない
こんなにヒントだしてるのに、
もう、なんでみつけてくれないの?
早く見つけてって言ってるのに、
もう、
嫌になるなぁ
早く見つけてくれないと、
夜になっちゃう
一人ぼっちでお家に帰るのは
さみしいよ、
誰か早くわたしをみつけて、
そうしたら、後ろから、
あったかい腕で 抱きしめられた
くまさんみたいな、ベアーハグ
ふわふわでもふもふで
体も心もあったかくて
ほぐされる
わたしはかくれんぼしてたのも 忘れて
そのあったかさに包まれる
もう待ってたことなんて
どうだっていいの
今こうやって
あったかさを感じられるように なったから
ホッとする瞬間を ありがとう
あなたはだあれ?
わたしは遠い未来のあなただよ。
君はまた忘れるかもしれないけれど、
僕はいつも君と一緒にいるからね
だから-
また会おうね
やさしい音色
ポタポタ ポタポタ
パシャパシャ パシャパシャ
しずくが葉っぱに弾けて
元気よく飛び跳ねる
それはなんだか陽気で
しずくが葉っぱの遊園地で
遊んではじゃいでいるみたい
ざあざあ ざあざあ
力強くふる雨は、
まるで地球を丸ごと
きれいに洗い流してくれてるみたい
しとしと 降り出した雨は、
耳にここちよい
まるで癒しの音楽を聴いているような
そんな穏やかさを取り戻してくれる
急に降り出した雨
わたしは軒先で戸惑ってる
このままここで雨宿り
それともこのまま歩こうか
わたしは一歩踏み出した
雨粒が顔に心地よく触れる
服がぬれて、髪がぬれると
なんだか無防備な気分で
少し心細くなる
でも、いったん濡れたなら、
それさえも受け入れてみよう
恵みの雨の中
雫たちにやさしく包まれたなら
そうしたら、雨音さえも
ひとときの静寂を与えてくれる
カーテンのよう
あなたの今日の雨音は、
どんな音色を届けてくれる?
その音色の後には、
素敵な美しい虹がかかりますように