別に何の理由もない。ただの興味本意。
両親が親戚の結婚式に泊まり掛けで行き、その日は一人だったので
ついチャレンジしたくなってしまったのだ。
そして買ってきた冷凍餃子を作っちゃ食べ、作っちゃ食べ
調子に乗ってとうとう60個を食べた夜
胃が重くて眠れなくなった。
横になると色々危険なので、息絶え絶えで壁に寄りかかって座る。
多分アルコールが入ってなければ大丈夫だったのよ、きっと。
はあ、苦しい。
「あなたは胃を怒らせ過ぎた。
もう、キャベジンも効かない!」
と何処からか凛とした声が響く。
はあ。
いや、本当反省。こんなバカな真似は二度としません。
…涙がにじむ、後悔ばかりの特別な夜が過ぎていく。
(特別な夜)
どうやら海の底にはゴミがいっぱい沈んでるらしい。
海はゴミ捨て場だったのか。
竜宮城や人魚姫の後ろにゴミが山積みしてある絵本は
まだないな。
物語が変わっちゃいそうだ。
汚い竜宮城見て浦島さん、とっとと陸に帰っちゃったり
ゴミ掃除が忙し過ぎて、人魚姫が王子様構ってられなくなったり。
…なんかラスト知ってると、その方がいい気もするけど。
いやいや、もちろん海は美しい方がイイデス。
(海の底)
あなたに会える日を
楽しみにしております。
早ければ今夏にはお会いできますでしょうか?
出来れば束になってお越し下さいね。
渋沢栄一様。
(君に会いたくて)
自慢じゃないが日記は夏休みの絵日記以外書いたことない。
ただ日記帳は持っていたりする。
親戚が買ったはいいが、結局何も書かなかった日記帳をくれたのだ。
分厚くて立派な表紙で鍵つき、お高そう。
別に日記じゃなくてもいいから、なんか適当に使ってと言われた。
小学生だった私。既に自分の三日坊主体質は心得てたので
日記を書く気はさらさらなかったが、落書き用にするにも気が引けて
そうだ、物語を書こうと思い至った。
朝、目が覚めたらカラスが人類を支配している星に転送されてて
つつかれながら生き延びるも、実は未来の地球だったという
驚くほど完全パクり話を練り上げた。
中の1ページ目に題を書く。タイトルは「カラスの星」。
タイトルのまわりに結構頑張って頭のよさげなカラス数羽と
どこかのデカイ大仏様らしきものが描かれている。
…以降白紙。まあ、そりゃそうだ。
日記書けないくせに、よくもハードルを上げたもんだ。
と言うわけで「閉ざされた日記帳」なら、いまだに本棚に眠っている。
(閉ざされた日記)
夕食中にテレビでクイズ番組をやっていた。
難読問題
「凩」の読みを答えなさいとの司会者の言葉に即
「あ、分かった!なぎ!!」と自信満々に答えて不正解。
ありゃ、ハハハ…
なぎは中が止まるだった。
木枯らしと凩。
日本語は簡単な漢字と難読漢字を用意してる言葉って結構あるけど
なんでだろ。ま、嫌いじゃないけどね、難読漢字。
間違えたけど…
(木枯らし)