ラーメン屋の代替わりで
突如失われたあの餃子と
幼かった私を魅了し
揺るぎなきトップに君臨し続けたあの餃子と
もう一度、もう一度でいい
巡り会えたら
うぅ…
子供の頃、その恐るべき敵と初対峙した。
黒光りボディ、神速、圧倒的存在感。
奴だ、Gが現れた。
姉の悲鳴が恐怖を倍増させる。
すわと急ぎ丸めた新聞紙片手に臨戦態勢に入る母。
その間涙目のまま動けずにいた私を侮るかの如く
Gはピクリとも動かない。
不動の母とGの放つ緊迫感。
横目にいつの間にか距離を取った姉の手招きが見えた。
意を決し姉のもとへ一歩踏み出したその時
まさかの事態が起きた。
私の足の着地点にGが突進してくる--
…ふみっ
Gにとっても私の動きはまさかの事態だったようだ。
その後、半狂乱で足の裏を洗う私を母と姉が褒め称えた。
あれから時を経て、Gと幾度目かの対峙。
そうそうあることではないと分かっていても
「Gの奇跡」に備え、スリッパを必ず履くことにしている。
昼と夜の間に夕方があって
夜よりが黄昏時でしょうか。
この時間帯は結構曲者だったりして。
小さい子供の頃に遊びに出掛ける際
暗くなる前に帰るように大人に言われ
外にいるとまだまだ大丈夫だと思ったのに
家に入ると外が真っ暗に見えて
まんまと怒られたのを思い出す。
少し大きくなって
夢中になって家で漫画を読んでると
目が悪くなると注意を受け
強制的に電気を点けられると
今まで読んでたページが
やにシパシパしたのを思い出す。
大人になると
暗かろうが明るかろうが
どうでもよいのだが。
帰り道
まだ明るいと思ってたのに
外灯がポッ点くと
いつの間にか辺りが暗くなってることに
驚いたりする。
きっと明日も
明日から頑張ろうと思う。
いつの明日から頑張るのやら。
そしてもう10月。
静寂に包まれた部屋ってーと、あれだ
聴力検査の部屋!
いや、あれは無音の小部屋だな。
無音って文字通り音が無いけど
静寂って音は有る気がする。
ん、何言ってるんだろ?
ところで、聴力検査の冒頭っていつも
自分の耳鳴りじゃないかって疑って
ボタンを押し損なう。
聴力引っ掛からないからいいけど
なんか心残りになるんだよな。