もう貴方を
好きにならないと決めたのにね。
貴方と別れて
貴方は運命ではなかったんだなって
最初は悲しかったけれど
だんだんと気持ちは落ち着いていった。
それなのに
用があってまた貴方と話し始めたら
楽しくて
閉じ込めていた気持ちが
溢れ出ていくような気がした。
でも報われることはきっとない。
どんどん「好き」が分からなくなって
ただ苦しくて
それを自覚した時には
これは辞めた方がいい思いだと気づいた。
人としてだとしても
恋愛的にだとしても
この人と関わったら自分はダメになるなって
そう思った時に恋が終わった気がした。
いくら好きでも
自分が自分でいられなくなる人とは
一緒にいてはいけないのだと思う。
「俺らの関係って何?」
「恋人と何が違うの?」
今でも変わらず仲良くしている元彼にそう聞かれた。
「キスができるかできないか」
「あぁ、それは恋人じゃないね」
自分で言ったけれど、胸が痛かった。
私は恋人でもキスはしたくなかった。
それでも世間一般の意見はこれで、
世間を納得させるための言葉は
私を傷つけた。
なんで恋人はキスができて当たり前なんだろうか。
そういう欲を抱かなくても
恋人でいるのは悪いことなのだろうか。
受け入れられないことなのだろうか。
少なくとも
浮気した彼にはきっと受け入れられないだろう。
私は心が欲しかったのに
貴方の心は身体と共にふわふわと流れていった。
こんな私を受け入れてくれる人は
あと何年経てば現れるのか。
どれ程の時間が経っても
きっとこの傷は消えないだろう。
あなたに浮気されたことも。
貴方に捨てられたことも。
どれだけ愛しても
結局何度も裏切られて
「最終的には愛した方が負け」
という言葉も
段々と実感してきた。
もう恋愛すらも怖くて
男性に期待するのも怖くなった。
あと何年経てば、
私はまともな恋愛ができるようになるのだろうか。
傷つくのは一瞬だが
回復するには比べ物にならないくらい
時間がかかってしまう。
傷の痛みも
傷をつけた貴方の顔も
ずっと忘れられなくて
でもきっと貴方の中に私はいなくて
世の中はどうしてこうも不公平なのか。
貴方は元カノがたくさんいて
私なんてたくさんの中のたった1人
でもね、誰よりも貴方を愛せた自信があったよ
貴方の全てを愛したんだけどな。
「別れよう」
ついにこの言葉を言われてしまった。
別れ話になったらもっとごねるものかと思った
けれど
私は何故かあっさりと了承した。
「私以上にいい女、いないと思うよ」
「ほんとに、そう思う」
一般的にはいい女では無いと思うけど
貴方にとっては1番いい女になれてたはずだよ
貴方ってほんとに勿体ない人ね。
私を捨てるなんて。
私は
貴方の元カノの中で
1番忘れられない人になれただろうか。
ふと、ブランコに乗りたくなった。
でももう高校生だし、
昼間は子供たちで公園は溢れかえっている。
彼と夜ご飯を食べに行った帰り。
駅の隣に公園があった。
月明かりに照らされているブランコ。
公園には誰もいない。
「ねぇ、ブランコ乗りたい!」
「えぇ、まぁいいけど」
そう言う彼もブランコに乗ると満更でもなさそうで
辺りには笑い声が響いていた。
気持ちの良い夜風。
1番上まで漕いだ頃、電車の時間は迫っていた。
公園で時間が迫られるのは
いくつになっても変わらないらしい。
「また来ようね」
彼が言った。
「うん!」
でも、また来ることはなかった。
私はもう、ブランコは降りた。
今彼は、他の人とブランコに乗ってるのかな。